提督「提督が鎮守府に着任するそうで」前編
258: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/18(水) 20:05:06.06 ID:gC4Wqbxx0
~十数分後・中央鎮守府・会議室

元帥「…全員集まったかな?では、これから今作戦の会議を始めさせて頂こう」

提督(元帥…二度お目にかかれるか、って程度には上か…)

第四(変な事を考えていなければ良いのですが)

主任(真面目そうだねぇ…おお、怖い怖い)

元帥「まず、確認されている敵の戦力だが、手元の資料に則って説明させて頂く」

元帥「…書いてある通り、全てがエリートもしくはフラッグシップ級だ」

提督(…大体結論は見えてるが…聞くだけ聞くか)

元帥「それに加えて、姫級も居ることが確認されている。しかも、最低でも2体以上は居るとの事だ」

第四(…苦しい戦いを強いられそうですが…)

提督(少なくともフラヲが三か…話にならんなこれは)

元帥「以上を踏まえて、何か質問があるものはいないか?」

提督「…」チラッ

元帥「…いないようだな。では、今作戦の概要を話させて頂く」

259: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/18(水) 20:19:24.83 ID:gC4Wqbxx0
元帥「先日、第一鎮守府の提督がいなくなった。その為、これに対抗しうる戦力があるのはここだけとなった」

元帥「…フラッグシップ級にしろ姫級にしろ、どちらも敵泊地とでも言うような場所以外で確認されていない」

元帥「現状、前線で多く見られているのがワ級やホ級のノーマル級であることを鑑みるに」

元帥「当の敵泊地にはフラッグシップ級や姫級の数はそう多くない、と考えられる」

元帥「以上を踏まえて、今回立案された作戦概要はこうだ」

提督(…違う)ゴキゴキ

元帥「今作戦では、深海棲艦の中でも特に強力な個体である姫級及びフラッグシップ級を撃滅するために」

元帥「多数確認されているホ級等を君達の艦隊に予め撃退してもらう」

提督(…)ゴキゴキ

元帥「そうして敵の防衛線に穴を空け、我が艦隊で姫級共を確実に撃滅する、と言うのが今作戦の概要だ」

元帥「何か質問のある者は?」

提督「…」ゴキゴキ

元帥「…君は、肩の調子でも悪いのかね?」

提督「…は?」

261: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/18(水) 20:26:32.36 ID:gC4Wqbxx0
元帥「は、ではないよ。さっきから首を何度も振り回しているじゃないか」

提督「…考えすぎでは?」

元帥「考えすぎにしては動きすぎだと思ったんだよ」

提督「何か問題でも?」

元帥「問題でもって…君だって指揮を取るんだ、その君の体調が悪いと艦隊の士気に関わるだろう?」

提督「そうですか、じゃあそう言う事で」

第四(…敵と見なしましたか…)

元帥「…何も、問題は無いんだね?」

提督「無いです」

元帥「…なら良いが…話が逸れてしまったな、話を戻すとしよう」

主任(どうしたよ?気に入らない?)ヒソヒソ

提督(そうじゃねぇが…どうにもな)ヒソヒソ

主任(相変わらず自分の事なのに分かんない?)ヒソヒソ

提督(さあな…聞いとけよ?)ヒソヒソ

主任(分かってますよぉ)ヒソヒソ

262: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/18(水) 20:33:27.79 ID:gC4Wqbxx0
元帥「…ここからは、各自の持ち場についての話だ」

元帥「それぞれの艦隊で担当する海域は違うが、一応他の鎮守府のものも聞いておくように」

元帥「まず…第三鎮守府、君からだ」

提督「何処です」

元帥「…君の艦隊の担当する海域はここだ」カツン

提督「了解」

元帥「…次、第二鎮守府」

主任「はいはい、何処です何処です?」

元帥「威勢が良いね…君はここだ」カツン

主任「そこですねぇ、分かりました」

元帥「軽いね…次、第四鎮守府」

第四「はい、何処でしょう」

元帥「君は…ここだな」カツン

第四「分かりました」

元帥「次…第一鎮守府」

提督(…そういや、第一の後任知らねぇな俺)

263: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/18(水) 20:40:21.52 ID:gC4Wqbxx0
後任第一提督「はい」

提督(…何?)

元帥「君は…残念ながら、まるで戦力が足りていない。よって、他の鎮守府を資材の面で支援してくれ」

第一「…わかりました」

提督(…主任)ヒソヒソ

主任(子供みたい、とか言うなよ?あれでお前と同い年だぜ?)ヒソヒソ

提督(問題はそこじゃねぇ。…性別だ性別、顔でも声でも分からんってどういう事だ)

主任(え、性別?…多分男じゃない?)

提督(…オタク文化に片足以上突っ込んだからかね、凄い物見てる気分だ)

主任(ああそうだね、お前そう言う奴だったね…)

第一「?」チラッ

提督「…」フイッ

第一「?」

264: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/18(水) 20:48:57.59 ID:gC4Wqbxx0
~約一時間後

提督「終わった…ああ、息苦しい空間なこった」

叢雲「で、どういう作戦なの?」

提督「…一応これに纏めてある、が」

叢雲「…が?何かあるの?」

提督「どうにも…キナ臭い、ではないか。…とにかく嫌な予感がする」

叢雲「…当たらないと良いわね」

提督「どうだかな、当たるから嫌な予感と言うらしいぜ…あ?」

第一「あの、はじめまして…ですよね?」

提督「少なくとも俺はな。…第一の後釜だったか?」

第一「はい。前の提督が酷い事をして逮捕になったそうで、色々と一から始めています」

提督「…ああ、あれは人間以下だった」

第一「そんな酷い事をしてたんですか?」

提督「…あ?知らない、なんて…言うんだろうな、この流れは」

第一「えーと、はい。知らないです」

提督「…ゴシップ、は違うか。ニュース見ろニュース」

第一「ニュース、ですか。鎮守府に戻ったら見てみますね」

265: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/18(水) 20:57:54.81 ID:gC4Wqbxx0
提督「…前途多難、かもしれんな」

叢雲「さっきの子の事?」

提督「まあそうだが…主任曰くあれで俺と同い年だそうだ」

叢雲「…え?」

提督「良く考えたら当たり前の話だがな…まぁ、俺にも子供にしか見えん」

叢雲「…時雨と同じ位にしか見えないんだけど…提督なわけだものね、確かにそうよね」

提督「…キャベツ探してみるか」

叢雲「唐突に何言ってんの?」

提督「主任だ主任。…インパクト強いから主任呼びしてるが、今はキャベツに近いしな」

叢雲「キャベツが分からないだけど?」

提督「ゲームだ、ゲーム。…喋り方以外まるで似てる気はしないがな」

叢雲「相変わらず変なゲームばっかりやってるのね」

提督「割と有名なんだが…まあ確かに同ジャンルのゲームとしては珍しいかもな、あれは」

266: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/18(水) 21:05:06.43 ID:gC4Wqbxx0
~中央鎮守府・食堂

提督「昼飯付きか、悪くない」モグモグ

主任「セーブは…する気無いんだろうね」

提督「ねぇよ」モグモグ

主任「アハハハハ、もう笑うしか無いねこれ。どう思う第一君?」

第一「…良く食べるんですね」

主任「食べるよこいつは。ま、気にしたら負けだから気にしないでね」

第一「は、はぁ…」

第四「相変わらずですよねぇ…その内胃が破裂するのでは?」

提督「するならとっくにしてるだろうが」モグモグ

第四「少しは考えましょうか?」

元帥「…良い、食べっぷり、だね…」ヒクヒク

第四「ほら元帥の顔がひきつってるでしょう」

提督「それが?俺は食うぞ」モグモグ

第四「少しは抑えなさい」

267: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/18(水) 21:12:41.98 ID:gC4Wqbxx0
電「司令官さん、そろそろ帰る予定の時間なのです」

第一「あ、そうだったね。…では、これで。失礼しました」

提督「…そこの髪を束ねきれて無いのは誰だ?」

電「えっ!?」ワタワタ

提督「…束ねきれて無いのは事実だが、そこまで焦らなくても良いだろう…」

電「そ、そうなのです?…あ、自己紹介が遅れました、電なのです」

提督「電…分からんが、一応よろしく」

電「はい、よろしくなのです」

主任「…これ、良く見たら凄い絵だよね」

提督「ああ?」

電「?」

主任「いやほらさ、鬼みたいな顔した怖そうな男と、健気そうな少女が会釈しあってるんだよ?」

提督「それがどうした」

主任「…はあ、まぁ良いや、アハハハハ」

268: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/18(水) 21:18:06.48 ID:gC4Wqbxx0
~第三鎮守府・執務室

提督「…」カリカリカリカリ

瑞鳳「…よし、終わりっと…」

提督「…お」

瑞鳳「どうしました?」

提督「いや、手元の時計がゾロ目だった…はぁ」

瑞鳳「…何で溜め息つくんですか」

提督「…人、増えてんだよなぁ」

瑞鳳「…まあ、確かに増えてるんでしょうけど」

提督「…暫く寝るのが趣味になりそうだ」

瑞鳳「人が増えるの、嫌ですか?」

提督「…人が増える事そのものはどうでもいい」

瑞鳳「…どういう事ですか?」

提督「ヒエラルキーが嫌いなんだよ」

瑞鳳「ヒエラルキー、ですか」

269: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/18(水) 21:25:34.25 ID:gC4Wqbxx0
提督「…」

瑞鳳「…何で黙るんですか」

提督「これでも努力してる…うらぁっ!」ブンッ

瑞鳳「ひゃっ!?な、何ですか!?」

提督「…何でもない」

瑞鳳「と、唐突にパンチを放ってそれですか」

提督「…何故か分からんがな、破壊衝動みたいなものが沸く」

瑞鳳「破壊衝動、って危なっかしいですね」

提督「全くその通りでな…こうしてストレスフルになる訳で」

金剛「ヘーイ、テートクゥー!」バーン

ドア<刺激的!

瑞鳳「うひゃぁぁぁ!」

提督「ドア位静かに開けろ…何だ?」

金剛「今からデートしませんカー!?」

提督「…デート?って何だ、瑞鳳は分かるか?」

瑞鳳・金剛「…えっ」

270: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/18(水) 21:33:52.79 ID:gC4Wqbxx0
提督「…良く分からんが、買い物についていけば良いのか?」

金剛「むー、まあそれで良いデース。と言う訳で、早速デートしまショー!」

瑞鳳「むむむ…」

提督「俺は構わんぞ、どうせ暇だしな」

金剛「oh!なら早速準備するデース!」

瑞鳳「…むー」

提督「それは良いんだが、瑞鳳を何とかしてからな」

瑞鳳「ふぇっ?」

金剛「…テートクは博愛主義だったりしまスカー?」

提督「…俺が一番好きなのは、そうだな…」

金剛「whet!?て、テートクのタイプは!?」

提督「…まあ正直全力で殺しにかかってくる位が良い」

瑞鳳「…えっ、ころ、えっ?」

金剛「…前から思ってた事がありマース」

提督「何だ?」

金剛「やっぱりテートクは変人デース。たった今確信に変わったデース」

提督「それが?」

金剛「…えぇー…」

275: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/19(木) 19:37:55.17 ID:Xy5jgFkQ0
~町中・デパート

提督「…」テクテク

金剛「テートク、何か欲しいものありませんカー?」

提督「…特に無いな…ゲームも本も料理器具も大体私室に置いてあるし」

金剛「むむむ、じゃあワタシが欲しいものを買っても良いですカー?」

提督「金を使いすぎなければな。良識が許す範囲内なら自由に買えば良い」

金剛「…」

瑞鳳(金剛さん金剛さん)ヒソヒソ

金剛(どうしたネ瑞鳳?)ヒソヒソ

瑞鳳(多分なんですけど、もしかしたらこの人女性に興味が無かったりするんじゃないですか?)

金剛(…げ、ゲイって事デスカ!?)

瑞鳳(だって、提督が金剛さんとデートするって聞いて、それで私が拗ねてたからって連れてきてて)

瑞鳳(なのに私はおろか金剛さんにも反応が殆ど無いですし…)

金剛(…確かに、今の所瑞鳳を連れてきた理由が「宥めるため」以外分かりませんネー…)

金剛(…あながち間違いじゃないかもしれないデスネ…)

提督(何か物凄い風評被害受けてる気がするな?)

276: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/19(木) 19:47:27.29 ID:Xy5jgFkQ0
提督(地図か…ゲーセンあんのか?デパートってそう言うものか?)

金剛「…あ、待ってクダサーイ!」

瑞鳳「ちょ、自由な人だなぁ…」

瑞鳳(…好き勝手動く割に私の事考えたりしてるのよね…ますます良く分かんないなぁ)

提督「あぁ、悪い。…これが此処の地図だが、どっか行きたい場所はあるか?」

金剛「フムム…あっ、じゃあこの服屋に行きたいデース」

瑞鳳「服…私もちょっと探してみたいです。ね、行きましょ?」

提督「分かった、服屋だな…ん?」

金剛「?何かあったデース?」

提督「…いや、気のせいだった。何でもない」

金剛「…?そうデスカー?じゃあ行きまショー!」

提督「…瑞鳳」

瑞鳳「何ですか?」

提督「はぐれんなよ?」

瑞鳳「…私子供じゃないんですから!はぐれたりしません!」

提督「お、おう。悪い」

瑞鳳「全くもう…ほら、行きましょ」

277: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/19(木) 19:57:43.72 ID:Xy5jgFkQ0
~デパート内・服屋

金剛「Wow!洋服が沢山デース!」

提督「何だこの量…服屋ってこう言うもんなのか?」

瑞鳳「さあ…?まあでも、いっぱいあるなら沢山選べて良いじゃない」

提督「それもそうだ。…ああ?」

金剛「今度は何デース?」

提督「何か視線を感じる…あ?消えた」

瑞鳳「消えたって、分かるの?」

提督「方向と距離位なら」

瑞鳳「…凄い能力ですねぇ」

提督「友人にも何度か言われたな。…どっか行ったな」

金剛「まあまあ、消えたんならノープロブレムデース!一緒に洋服探しまショー!」

提督「そうだな。…ダメージジーンズって確実に寿命短いよな」

瑞鳳「格好は付くかもでしょ?」

提督「格好付ける前に金の事を考えるタチでな」

瑞鳳「…夢くらい見よ?」

提督「夢なんぞとっくの昔に見限ったんでな」

278: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/19(木) 20:06:17.36 ID:Xy5jgFkQ0
~十数分後

金剛「テートクゥー!これなんてどうデスカー?」バサッ

瑞鳳「こ、こんな感じのも良いかな?提督、どう?」バサッ

提督「…一つ良いか」

金剛・瑞鳳「何デース(ですか)?」

提督「…俺にファッション系統のセンスを求めないでくれ」

金剛「…そ、そんな事無いデース!テートクの選んでくれた服は皆良い感じデース!」

瑞鳳「そ、そうよ!だからほら、そんなに落ち込まないで、ねっ?」

提督(て言うか何で俺は落ち込んでんだ…?)

提督「…まぁ、受け取っとく」

瑞鳳(何でこんなに暗いの…!)

金剛「と、とりあえずワタシはもう買う服を決めたデース!瑞鳳は決まりましたカー?」

瑞鳳「えっ!?う、うん!私も決まったわ!レジに行きましょ!」

提督「おう…一応着て来た服装に戻して、ついでに買う服も畳んどけ」

金剛・瑞鳳「はーい」

279: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/19(木) 20:12:24.16 ID:Xy5jgFkQ0
~デパート・通路

金剛「~♪」ホクホク

瑞鳳「提督、次は何処に行く?」ホクホク

提督「んー、そうだな…これ行ってみるか」

瑞鳳「何々…えっ?これ行くんですか?」

金剛「…腕相撲大会、こんなものやってたんデスネー」

提督「最近書類仕事多いんでな、結果はともかく体を動かしたいんだよ」

瑞鳳「な、なるほど…?あ、参加賞で商品券貰えますね」

提督「出るだけで貰えるからな。貰える物は貰っとこう」

金剛「テートク、勝つ自信はあるんデスカー?」

提督「さぁ?」

金剛「…えっ、どういう意味デース?」

提督「自分の力を把握してないんだなこれが」

金剛「何デスカそれ…」

280: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/19(木) 20:19:17.88 ID:Xy5jgFkQ0
~デパート内・腕相撲大会会場

提督「…商品券が確定ってだけでこんなに来るのかよ…」

瑞鳳「まあまあ、出場出来たから良いじゃない」

金剛「応援してますからネー!頑張って勝ってくださいネー!」

提督「あいよ…さて、行ってくる」



提督(…何だコイツの筋肉量は…)

男 ニヤニヤ

レフェリー「それでは腕を組んで…レディー、ファイッ」

男 グググググ

提督(ここで勝ったら…商品券の値段が上がるのか)チラッ

男 ググググググググ

提督「…悪い」ゴッ

男 ポカーン

レフェリー「第一回戦はーーさんの勝利でーす!」

パチパチパチパチ

281: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/19(木) 20:23:39.16 ID:Xy5jgFkQ0
~第二回戦(トーナメント五戦目)

男B ゴゴゴゴ

提督「…」チラッ

金剛 フリフリ

瑞鳳 ブンブン

提督(正直恥ずかしいんだが)

男B ゴゴゴゴゴゴゴゴ

レフェリー「それでは腕を組んで…レディー、ファイッ」

男B ググググググググ

提督「もう良いや」ゴッ

男B ポカーン

レフェリー「第五回戦はーーさんの勝利でーす!」

パチパチパチパチ

282: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/19(木) 20:28:38.48 ID:Xy5jgFkQ0
~決勝戦(七戦目)

提督「…暇、いや俺も人の事は言えんな」

主任「全くだよ。何やってんの」

提督「商品券貰えるしな」

主任「そんな事だろうと思ってたよ…」

レフェリー「それでは腕を組んで…レディー、ファイッ」

主任「鈍って、無いよねェ!?」グググググ

提督「…」グググ

主任「何か喋ったら」

提督「お前は鈍ったな!」ドゴォッ

主任「ノォウ!痛いっての!」

レフェリー「決勝戦はーーさんの勝利でーす!」

パチパチパチパチ

283: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/19(木) 20:37:59.16 ID:Xy5jgFkQ0
~大会終了後

主任「あのさぁ、一つ聞くよ?何であんな力込めたの?」

提督「お前なら俺の全力食らっても平気だろうが」

主任「滅茶苦茶痛いからね、言っとくけど凄い痛いからね!?」

提督「痛いだけなら良い事だろうよ、生きてる証だ」

主任「普通痛かったら苦しいからね、俺は今の所楽しいから良いけど」

提督「楽しいなら良いじゃねぇか」

主任「痛かったら苦しいって言ったよね俺」

瑞鳳「凄いじゃないですか提督!優勝ですよ優勝!」

提督「おう、優勝したぞ」

主任「その子は?」

提督「瑞鳳」

主任「いや確かに名前だろうけどさ、そう言う事じゃないからね」

瑞鳳「軽空母瑞鳳です。提督のご友人ですか?」

主任「そう。こいつの数少ない友人。後ため口で良いよ、そっちの方が気が楽だし」

瑞鳳「そうなんですか。提督、どんな人なんですか?」

提督「…さて、お前はどう答えると思う主任」

主任「『快楽主義者』、でしょどうせ」

提督「正解だ。…まあこいつはあれだ、楽しければ良し、で生きてる」

瑞鳳「は、はぁ…?」

284: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/19(木) 20:45:40.67 ID:Xy5jgFkQ0
主任「あ、後もう一人なんだけど」

金剛「テートクゥー!」ガバッ

提督「うおおおおおお」

主任「…ほほう、仲の良い事で」

金剛「?どなたデース?」

主任「あ、自己紹介が遅れたね。こいつの数少ない友人。主任で良いよ」

提督「のおおおおお!」

金剛「あ」

主任「相変わらずボディタッチ苦手なんだねぇ、早く慣れないとその内死ぬよ?」

提督「…」

金剛「て、テートク?大丈夫デスカ?」

提督「…多分、な。…流石にハグは勘弁してくれ」

金剛「oh、ソーリー…」

主任「…既に死にそうなんだよねぇ、今からこれでどうすんのこの先」

提督「…どうにかしてみろこの野郎…」

主任「無理だっての。自分で何とかしないと駄目だよこれは」

285: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/19(木) 20:54:18.28 ID:Xy5jgFkQ0
~第三鎮守府・執務室

提督「ただいま…おい待て夕張」

夕張「な、何ですか?仕事はきちんと終わらせましたよ?」

提督「違う、そうじゃねぇ。…P○Rはやめろ」

夕張「え?でも提督も使ってませんでした?」

提督「確かに使ってたが、ものによっちゃセーブデータが吹っ飛ぶ」

夕張「え。…マジですか?」

提督「マジだ。俺はそれで50時間のデータを吹っ飛ばしたからな」

夕張「…気を付けます」

提督「素直で宜しい。…翔鶴は?」

翔鶴「お呼びですか?」ガチャ

提督「用事は無いけどな。…仕事はどうだ、上手くやれそうか?」

翔鶴「はい、皆さん優しくって。改めて、これからよろしくお願いしますね、提督」

提督「そう畏まるな、俺が喋りにくい」

翔鶴「そ、そうですか?」

提督「もっと気楽に行け、な?」

翔鶴「…確かに、肩に力を入れすぎるのも駄目ですしね。精進します」

286: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/19(木) 21:09:50.05 ID:Xy5jgFkQ0
~食堂

提督「…さて、全員聞いてくれ。真面目な話をするぞ」

古鷹(何で食堂なんでしょうか?)

夕張(流石に全員入りきらないからだってさ)

提督「…全員聞いていると思うが、近くに大規模作戦が発動される」

提督「その作戦だが、俺も一艦隊の人数だけでどうにかなるとは思ってない」

提督「そこで、今は人数が足りてないが…作戦時は二つの部隊に分けて動く」

提督「基本的にはいつもの第一艦隊と第二艦隊と変わりは無いが、覚えておけ」

提督「まず第一艦隊。この部隊は、作戦の内防衛線に穴を開ける…つまり最前線で戦う部隊だ」

提督「この部隊、もとい艦隊の旗艦は…鳳翔だ」

鳳翔「私、ですか」

提督「現状経験が多くかつ広範囲を見ることが出来るのが鳳翔だからだ。任せた」

鳳翔「分かりました。最大限尽力させて戴きます」

提督「で、第一艦隊の僚艦は、上から順に金剛・青葉・木曾・時雨・翔鶴だ」

提督「…色々無茶をする事になる、絶対に生きて帰ってこい。これは何よりも優先しろ」

「「了解!」」

287: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/19(木) 21:20:00.19 ID:Xy5jgFkQ0
提督「次、第二艦隊の役割だが…割と強いのが資材集め、だ」

提督「…本人の前で言うのもあれだが、特に金剛と翔鶴の艤装の修復にはかなり資材を食う」

提督「そう言う訳で資材関連を任せるが…第二艦隊の役割はもう一つある」

提督「鎮守府の防衛だ」

提督「あくまで最悪の事態を考えた結果だが、考えない訳にはいかないんでな」

提督「…第二艦隊の旗艦は、叢雲。お前が指揮を取れ」

叢雲「…分かったわ。任せて頂戴」

提督「…僚艦は上から順に古鷹・夕張・野分、数が足りない分は…建造で埋める」

叢雲「…あなたから建造しに行くとはね」

提督「非常事態だからな、四の五の言ってられん」

提督「…どっちの艦隊も、装備は万全にしてある。…流石に流星だの烈風だのは笑ったがな」

提督「ともかく、通達事項は以上だ。…期待してるぞ」

「「了解!」」

288: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/19(木) 21:25:13.02 ID:Xy5jgFkQ0
ノォウ、瑞鳳は第二艦隊です…

289: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/19(木) 21:27:48.44 ID:Xy5jgFkQ0
~食堂

夕張「…緊張するわ…」

木曾「今から緊張してどうするんだよ…近いとは言え、明日明後日じゃないぞ?」

夕張「それでもよ…理屈じゃないのー」

木曾「充分落ち着いてるじゃねぇか」

夕張「いっそ頭がスッキリするわ、ふふふふ」

古鷹「…青葉、頑張ってね」

青葉「もちのろんです!司令官の為にも、必ず帰ってきますから!」

古鷹「うん、絶対ね?」

青葉「ええ、絶対です!」

~工廟・建造ドック前

提督「最低値」ガシッ

建造妖精「だから何で掴むです?」

提督「割と丁度良くてな、サイズが」

建造妖精「目が怖いです?」

提督「何かしらあったら毎回こうだ、慣れろ」

290: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/19(木) 21:45:41.25 ID:Xy5jgFkQ0
提督「…何で、一時間半もかかるんだ?」

建造妖精「…」

提督「…何故黙る」

建造妖精「…黙秘権を行使するでウォァー」ムニョーン

提督「俺は、最低値で建造した。今まで一時間以上で駆逐艦が出た事は無い」

提督「それだけじゃねぇ、一番長かった軽巡洋艦が夕張の一時間二十二分だ」

提督「夕張は特殊仕様の艦娘だ、これはつまりそう言う事で良いんだな妖精?」

建造妖精「…黙秘権ヌォァー」ムニョーン

提督「最低値で出た重巡洋艦は古鷹だけだぞ…戦艦以下軽巡以上ってもう一つしか無いじゃねぇか」

建造妖精「ま、まだ軽巡洋艦という線が残ってるです?」

提督「後から他所で調べた、一番建造に時間かかる軽巡は夕張、それ以上は全部重巡以上だ」

提督「ついでに最低値で出る重巡は古鷹とその姉妹艦の加古、あと一部しか確認されてねぇ」

提督「その一部に当てはまらんぞ、しかも要求値が高い艦型だぞこの時間は」

建造妖精「…」

提督「…資材枯渇が怖いのは良く見ただろうが…勝手に使うな、この辺俺は拘るぞ」

建造妖精「…悪かったです?」

提督「はいはい、もう良いや。後の祭りだ」

建造妖精「切り替え速いです?」

提督「そんなもんだ」

291: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/19(木) 21:53:15.75 ID:Xy5jgFkQ0
~一時間三十分後

鈴谷「ちーっす!鈴谷だよ!賑やかな艦隊だね!よろしくね!」

提督「おう、よろしく」ポーイ

建造妖精「フゥァー」

鈴谷「えっ、えっ?何が起きてんのこれ?」

提督「いやちょっとな。気にする事では無いぜ」

鈴谷「え、でも気になる」

提督「気にしなくて良い。いいね?」

鈴谷「アッハイ」

建造妖精「そこのおかトゥァー、助けテェァー」

鈴谷「…何で妖精さん投げてんの」

提督「ちょっとな」

鈴谷「…聞いたら駄目かな?」

提督「…資材を使い込んだ、以上」

鈴谷「…そんだけ?」

提督「俺は拘る方なんだ、その辺は」

鈴谷「…へー、そうなんだ」

297: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/20(金) 20:22:47.50 ID:mgUvwI110
~翌日・執務室

鈴谷「…うぅ、多いってー…」カリカリ

提督「諦めろ、俺もそろそろ飽きてきた」カリカリカリカリ

鈴谷「飽きる程やったんだ?」

提督「仕事だからな。…書く内容に違いでもあれば飽きないんだが」

鈴谷「ふーん…よっし、終わったー!」

提督「俺もだ、と」

鈴谷「タイミング同じだったねぇ」

提督「量が倍違うからな、同じ量だったらズレ倒すだろ」

鈴谷「…そういやそうだったねぃ」

提督「…あ、しまった」

鈴谷「んぉ?どったの?」

提督「終わった後何するか考えてなかった…何するか…」

鈴谷「へー…んふふ、どうする?ナニ、する?」クネクネ

提督「…寝る、誰か来たらよろしく。茶と菓子はそこの棚に置いてあるのを使え」ガチャ

鈴谷「…つれないなぁ、はーい…」

298: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/20(金) 20:32:01.46 ID:mgUvwI110
~数時間後

提督「…頭熱い…」ガチャ

鈴谷「おわ、起きた…って、提督大丈夫!?」

提督「やたら額が熱い以外は特に何も?」

鈴谷「その額から煙出てるんだけど!?」

提督「何…マジだな、何だったか…」

鈴谷「そんな悠長に構えてる場合じゃないって!な、何か冷やす物…」

提督「…あー、確か…ああ、鈴谷」

鈴谷「何!?ヤバい!?」

提督「大丈夫だ、ほっとけばその内治まる」

鈴谷「ほ、ほっとくの!?それで大丈夫な訳無いじゃん!」

提督「大丈夫なんだよ。…今からなら、晩飯時には治まってるから」

鈴谷「大丈夫って…何回かあったの?こう言う事」

提督「昔から寝ると時々こうなった。…最近無かったがな」

鈴谷「…平気、なの?」

提督「熱いだけだからな、面倒なだけだ」

鈴谷「…何か、訳分かんないね」

提督「全くだ」

299: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/20(金) 20:48:35.02 ID:mgUvwI110
~更に翌日・工廟

提督「…奮わんな」

コモン砲<えっ、俺ら役目無し?

提督「…つーか、まだ雷巡はいないんだ」ゴキゴキ

甲標的<気が速かったか…

鈴谷「うーん、何か行けそうな気はしたんだけどねぃ…」

提督「…いっそ全てを妖精に委ねてみるか?」

鈴谷「…意外と良いかもね」

~数分後

鈴谷「…あっれー?」

20.3cm連装砲(三号)・61cm五連装(酸素)魚雷・22号対水上電探改四<待ちたまえ君たち

提督「…最初からしてくれ、ってかこれら開発出来るはず無いんだが」

鈴谷「…もう全部妖精さんに任せたら良いんじゃないかな」

提督「…散々な結果だったらテンカウントパンチちらつかせよう」

300: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/20(金) 20:59:45.68 ID:mgUvwI110
~数日後・鎮守府正面・海

提督「…遂に、だ」

提督「色々ややこしい事があったが、まぁ結果オーライだ」

提督「妖精の謎技術のお陰で、装備面での不安は無い」

提督「…残念なのは本体を叩けなくて、簡単には強さを示せない事位だしな」

提督「まあ良い。…俺達の仕事は単なる露払いだが、敵さんのアホ面拝んでやれ」

提督「ついでに敵は叩き潰せ、可能な限りな」

提督「何より生きて帰る事を優先しろ、チャンスだろうが引き際を見誤るな」

提督「…前置きはこれで終わり、だ。…行ってこい!」

第一艦隊全員「「「了解!」」」

提督「…行ったか」

叢雲「…私達は縁の下のなんとやら、って事ね」

提督「悪いな、小さい事を大量に押し付ける」

叢雲「良いわよ別に。勝つ為にはこう言う事も必要だからね」

提督「…そういって貰えると嬉しい」

301: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/20(金) 21:10:24.12 ID:mgUvwI110
~作戦海域

鳳翔「…偵察機から報告あり、敵艦隊を発見したそうです。…準備は良いですね」

金剛「フフン、ワタシ達の力を見せてあげるネー!」ガシャ

翔鶴「…流石に緊張しますね…」

時雨「そう言う時は深呼吸だよ。古典的だけど、良く利くよ」

翔鶴「…」スー ハー

青葉「…やっぱり、司令官は良く考えてますねぇ」

木曾「と言うと?」

青葉「単純な戦力だけじゃなくて、人と人との相性みたいなものを、ですかね」

木曾「…確かにな。時雨と翔鶴なんか分かりやすいしな」

翔鶴「そ、そうですか?」

木曾「ああ。…金剛は明るいしな、全員が冷静だったら皆して冷めちまうし」

金剛「何か、遠回しにうるさいって言われてる気がシマース!」

木曾「そうはいってねぇっての。…そろそろ、だな」

鳳翔「ええ、そろそろです。…行きますよ!」

「「「了解!」」」

302: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/20(金) 21:16:52.41 ID:mgUvwI110
~数時間後・執務室

提督「…」コンコンコンコン

提督「…」

提督「…熱い」シュウ

提督「寝てもいないのにこれか…一荒れ来そうだ…」

叢雲「資材はある程度を確保したわ」ガチャ

提督「おう」

叢雲「…本当に煙出てるわね、大丈夫なの?」

提督「一応な。これが出る理屈は分からんから、どんなものかも分からんが」

叢雲「勘ってやつ?」

提督「経験則だ。…あ?」ザザッ

元帥『あー、全員に報告がある』

提督「何だ…?」

303: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/20(金) 21:25:32.46 ID:mgUvwI110
元帥『先程、私の艦隊から一つ不可解な報告を受けた』

提督(…)

元帥『どうやら敵泊地の最深部に到着したらしいのだが…』

提督(…何か)

元帥『…「姫級どころか、エリート級すらおらず、もぬけの殻だった」との事だ…』

提督「…」ガタッ

元帥『一応、そこに至る迄の道中には間違いなく敵がいたようだ』

提督「…」ゴキゴキ

叢雲「…落ち着かない?」

提督「…当たるから、てのは割と嘘じゃないかもしれん」

叢雲「…」

元帥『現在、我が艦隊が捜索中だ。もし君達の艦隊が見つけた時はすぐに報告してくれ、以上だ』ザザッ

提督「…考え、ないッ…!」

叢雲「…」

304: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/20(金) 21:31:19.96 ID:mgUvwI110
~数十分後

ドゴォォン

提督「…」

叢雲「…まさか、ここに来たの!?」

提督「…しか無いだろうな」ガラララ

叢雲「窓なんか開けてどうすんのよ、表に出るのは危ないわ!」

提督「…先に謝っとく」

叢雲「な、何よ?」

提督「…俺は男なんでな、こう言う事でワクワクしてる」

叢雲「それが表に出るのと何が関係あるのよ?」

提督「…言葉思い浮かばん、やっぱり終わってから謝る」バッ

叢雲「な!?…ったくもう!」

305: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/20(金) 21:39:33.13 ID:mgUvwI110
提督「よっと」スタッ

戦艦悽姫「アラ、ジブンカラマトニナリニキタノネ」

提督「…人形、姫級か」ゴキゴキ

戦艦悽姫「フフフ、ソレガドウカシタカシラ?」

提督「…さあな」

戦艦悽姫「ヨユウネ。…アマスギルワ」

ヒュンヒュンヒュンヒュンヒュン

提督「上?…なるほど、どうしようも」

ドゴォォン

戦艦悽姫「アハハハハ!バカナヒトモイタモノネ!」

戦艦悽姫「マアイイワ。…サテ、ツギハダレガコロサレニクルノカシラ?」

古鷹「…!姫級!」ガシャ ドォン

戦艦悽姫「…ヨケルマデモナイワネ」ドゴォォン

306: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/20(金) 21:48:49.72 ID:mgUvwI110
戦艦悽姫「アナタノテイトクハ、モウシンダワヨ?」

古鷹「なっ…そんな事信じない!」ドォン

戦艦悽姫「ソウ。マアイイケレド」ドゴォォン

古鷹「っ!…あぶ、な」

叢雲「1人で戦わない!」ドォン

戦艦悽姫「フフフ、ヒトリフエタトコロデナニモカワリハ…グッ!?」ドゴォォン ドゴォォン

瑞鳳「数は少なくても、精鋭だから!」ヒュンヒュン

夕張「後で感想聞かせてね!」ドォン ドォン

野分「やってやります!てーっ!」ドォン ドォン

鈴谷「こんのぉ!」ドォン ドォン

戦艦悽姫「チイッ、サスガニコノカズデタンキハムボウネ」

戦艦悽姫「ケド、ワタシダッテヒトリジャナイワヨ?」

ヲ級FS「…」ヒュンヒュンヒュンヒュン

叢雲「フラグシップ…!」

307: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/20(金) 21:58:27.58 ID:mgUvwI110
戦艦悽姫「マダマダイルワヨォ?」

空母悽姫「ソウネェ…フフフ」ヒュンヒュンヒュンヒュン

古鷹「姫級が…2人!?」

空母悽姫「コノガレキノヤマニ、アナタタチノテイトクガウマッテルノヨ?」ガスガス

古鷹「信じないっ!」ドォン ドォン

空母悽姫「ホントウノコトナノニネ」ガァン

瑞鳳「堅い…!」ヒュンヒュン

空母悽姫「ヒメ、ナンテヨバレカタシテルクライダモノ。アタリマエジャナイ」

野分「通じない…しまっ!?」ドゴォォン

夕張「野分ちゃん!…このぉ!」ドォン

空母悽姫「ウフフフ、イツマデムダナコトヲスルツモリ?」

提督「…てめえは」

空母悽姫「アラ、イキテタノ」

提督「少し黙ってろ!」ガシィ

空母悽姫「オット、ネツレツナハグ…カッ!?」ミシミシ

提督「らあぁぁぁぁぁ!」ミシミシ

ブチッ

308: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/20(金) 22:05:10.61 ID:mgUvwI110
戦艦悽姫「…エッ?」

提督「…」ユラァ

古鷹「…首?」

提督「…もう、良いや…はははははは!」ブンッ

ドチャッ

古鷹「ひっ!?」

提督「何だっけ…戦艦悽姫だったか?」

戦艦悽姫「…アナタ、ナニモノ?」

提督「…てめぇは、こいつとかそこで突っ立ってる空母みたいな火力はあるんだろうな?」

戦艦悽姫「…」ガシャ

提督「…自信はあるみたいだな。じゃあやれよ?」

戦艦悽姫「…フフ、ブッ!?」ドゴォォン

提督「ああ!?…誰だ?邪魔、って駆逐悽姫か」

駆逐悽姫 ドォン ドォン

提督「…まあ、良いか。ほっといて良いな」

309: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/20(金) 22:10:48.21 ID:mgUvwI110
叢雲「…っ!」ガシャ

提督「叢雲」

叢雲「何!?」

提督「第一艦隊を呼び戻してくれ」

叢雲「…間に合わないわよ!」

提督「いーや、そんな目的はねぇ。…正直邪魔だ」

叢雲「邪魔、って…」

提督「俺はな、人生で類を見ない程に楽しいんだ、今。それを邪魔されたくない」

叢雲「…戦う気!?死んじゃうじゃない!」

提督「良いんだよそれで!」

叢雲「っ!…」

提督「良いから行け」

叢雲「…他は残すからね!」ダッ

提督「…妥協するか」ゴキゴキ

310: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/20(金) 22:16:25.20 ID:mgUvwI110
戦艦悽姫「クッ…コザカシイ!」ドォン

提督「黙ってろ」ミシィ

戦艦悽姫「ガァッ…」

駆逐悽姫 ドォン

ヲ級FS ヒュンヒュンヒュンヒュンヒュン

提督「おお?…良いねぇ、こうで」

ドゴォォン

戦艦悽姫「シニナサイ!」ドォン ドゴォォン

駆逐悽姫 ドォン ドォン

戦艦悽姫「ウザッタイワネ!」ドォン

駆逐悽姫「…がっ…」ドシャ

提督「…」ガシッ

戦艦悽姫「グッ、ハナセ!」ジタバタ

提督「…負けて、死ね!」メキメキ

戦艦悽姫「ガッ…」

ブチッ

311: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/20(金) 22:31:39.77 ID:mgUvwI110
ヲ級FS「…ッ!」ヒュンヒュンヒュンヒュン

ドゴォォン

ヲ級FS「…タオシタ?」

提督「…出し惜しみしてる場合か?」

ヲ級FS「ナッ!?…コノシニゾコナイメ!」ヒュンヒュン

提督「…全くだよ、この野郎!」ダダダダ

ヲ級FS(ナゼダ!?ナゼコノコウゲキノナカヲチュウチョナクハシレル!?)

提督「はははははは!緩い!出血もまだ少ない!」ダダダダ

ヲ級FS「…バケモノメ!」

提督「知るかそんな事!まだだ!まだ足りないんだよこんなもの!」ドゴォォン

提督「こんなもので!程度の知れた怪我なんざ下らねぇ!」ドゴォォン

提督「死ねもしない!死ねもしないのに!ふざけるな!」

ヲ級FS「…!」

提督「この程度で!この程度が!てめぇは限界がこの程度だとでも言う気か!?ああ!?」ドゴォォン

提督「…まるでッ、足りないんだよこんなもので!」

ヲ級FS(ナンナンダ!?コノオトコハ!?)

提督「ああああああ!」ガシッ

ヲ級FS「…ッ!」ジタバタ

提督「ああああああ!」ミシミシ

ブチッ

312: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/20(金) 22:41:11.15 ID:mgUvwI110
~数時間後

金剛「テートク!大丈夫で…」

提督「…帰った、か…」

金剛「怪我だらけじゃないですカ!何が、何が!?」

提督「落ち着け。俺は生きてる」

金剛「でもっ、全身ボロボロなんデスヨ!」

提督「…別に、死んでねぇから良いだろう」

金剛「そ、それはそうデスケド…」

鳳翔「…何が、いえ、何をしたんですか?」

提督「暴れた、…以上」

鳳翔「…もう、こんな無茶はしないでください」

提督「断る」

鳳翔「な…これ以上何をする気ですか!これ以上は本当に死んでしまいます!」

提督「…さあな」

鳳翔「死んだらどうするんですか!」

提督「死ななきゃ安い。…どうせ死んだ所でその程度の話だ」

鳳翔「……怪我が治ったら、説教です」

提督「…分かった」

313: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/20(金) 22:42:45.20 ID:mgUvwI110
物凄い中二臭い
今日ここまでと言う事で
では

319: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/21(土) 20:13:17.26 ID:Yw2nN14i0
どうも1です
更新始めていきますね
>>314
そうなります

320: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/21(土) 20:25:08.38 ID:Yw2nN14i0
~翌日

元帥『…では、敵の中心戦力は君の艦隊によって撃滅されたと?』

提督「そうです。…何があったか知りませんが、敵は大分消耗していたとか」

元帥『…何故、敵は泊地から移動したのだろうか』

提督「奴さんに聞いて下さい。…まあとっくに死んでますが」

元帥『…まあ良い。何にせよ敵は撃滅されたのだ、過程は考慮しなくても良いだろう』

提督「…報告は以上です。質問があればどうぞ」

元帥『…写真が送られていてな』

提督「…確かに写真を撮ってる奴はいましたが、その写真に何か?」

元帥『…死骸は全て、首がもぎ取られていて酷い有り様だった』

提督「俺も見ましたが」

元帥『…何故、頭が無いんだ?君の艦隊が倒したんなら、理由は聞けるだろう』

提督「その辺については分からない、としか。…そもそもこっちに来た理由も知りませんよ俺は」

元帥『そう言う話では無いんだが…まあ分からないなら仕方がない。…では』ブツッ

提督「…やり過ぎたな。…久々だったんだ、この機会を逃してたまるか」

321: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/21(土) 20:31:58.89 ID:Yw2nN14i0
鳳翔「失礼します」ガチャ

提督「おう」

鳳翔「説教しに来ました」

提督「…」

鳳翔「…ですがその前に、質問があります」

提督「…何だ」

鳳翔「提督は、私達を出撃させる時こう言いました。『生きて帰ってこい』と」

鳳翔「…あの時のあなたは、自分の命を安い物と言い切りました」

鳳翔「あなたは、自分の命が惜しくは無いのですか?」

提督「全く」

鳳翔「…なら、そう思う根拠は何ですか!?」

提督「人の命には計ることの出来るだけの価値があるが、俺のそれに大した価値は無い。…それだけだ」

鳳翔「…人に命を守るよう言った人の言う言葉とは思えませんね」

提督「野分にも似たような事を言われたな」

鳳翔「…」ギリッ

322: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/21(土) 20:42:09.84 ID:Yw2nN14i0
鳳翔「…あなたは、その考えが、おかしいとは思わないんですか!?」

提督「思ってる。大分前からな」

鳳翔「だったら!何故考えを改めようとはしないのですか!」

提督「事実だからだ」

鳳翔「…本当に、自分の命に価値は無いと、本気で思っているのですか」

提督「…理由、聞かせてやろうか?俺にも辛いし思い出したくも無い理由を」

鳳翔「それならば聞かせて下さい。何故そんな考えに至ったのかを」

提督「…別に、何も難しい話でも無い。…人が生きていくのには理由がいる」

提督「俺には生きていく理由が見つからないし、分からない。それだけだ」

鳳翔「…それだけの、たったそれだけの理由でそんな考えに至ったと言うのですか?」

提督「俺は惰性と諦めと妥協で生きてきた人間なんだ。…死ねなかったからな」

鳳翔「…自殺を、試みたのですか?」

提督「飛び降り自殺をな。…結果は散々、打撲だけだった」

提督「十階立てのビルの屋上から落ちて、だ。…他に苦しまず死ぬ方法を思い付かなかったから、諦めた」

323: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/21(土) 20:53:24.65 ID:Yw2nN14i0
鳳翔「…」

提督「まあ、そんな所だ」

鳳翔「…命が大切なものだ、と言うのは理解しているんですか」

提督「一応な。…まぁ、今は職業柄そう簡単に死ぬわけにもいかないが」

鳳翔「今でも死ぬ事を考えているのですか?」

提督「…もうやめた。死ねないんだ、意味が無い」

鳳翔「…自殺を考える人は、希望を失ったからそれを考えるのだと思っていました」

提督「間違いなく正しいぜ、それは」

鳳翔「あなたは希望を失っているようには見えません!」

提督「てめぇは誰にでも希望があるとでも思ってんのか」

鳳翔「誰だって希望は持てるんです!そう簡単に諦めては…」

提督「最初からそんなもの持てない人間なんて珍しくもねぇんだよ。希望ってのが嘘だとは言わん」

提督「だがな、持てる持てないには差がある。人間だけじゃねぇ、生き物は全部不公平で平等じゃない」

提督「…誰にでも、なんてのは聞き飽きた」

鳳翔「…そんなにお嫌いですか、希望と言うものが」

提督「特に何も思っちゃいねぇよ。…俺は自分が幸福だと信じていける程強くないんだ」

鳳翔「…」

324: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/21(土) 20:58:29.44 ID:Yw2nN14i0
~数日後

提督「…勲章ね」ツンツン

叢雲「良かったわね」

提督「…」

叢雲「どうしたのよ」

提督「…考え事だ。…素直に受け取っとこう」

叢雲「…そう」

提督「さて、仕事を終わらせるぞ」

叢雲「…はいはい」

提督「…何だ?」

叢雲「何でもないわよ」

提督「そうか」

叢雲(…何か、あったわね…何があったのかしら)

325: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/21(土) 21:06:18.40 ID:Yw2nN14i0
~食堂

提督「…」モグモグ

鳳翔「…」モグモグ

金剛(…空気が、重すぎるデース…)モグモグ

鈴谷(何でこんなにギスギスしてんのさ…)モグモグ

青葉(物凄い威圧感…と言うか圧力と言うか…)

木曾(滅茶苦茶息苦しい)

提督「…」モグモグ ゴゴゴゴ

鳳翔「…」モグモグ ズモモモ

野分(…た、助け船…)チラッ

時雨(…ゴメン、これはちょっと無理かな…)フイッ

叢雲(まあ無理よね…)フイッ

野分(…無理ですよね…)

326: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/21(土) 21:18:43.41 ID:Yw2nN14i0
~夜・執務室

提督「…」

携帯<デデデンデ↓デンデ↓デンデ↓デンデ↓デンデ↓デンデ↓デンデ↓デンデ↓

提督「…こんな時間に誰だ…ん、第四か」

『件名:バレバレですので』

提督「…何もダイレクトアタックしなくても良いだろう…」

『取り敢えず怪我だらけになっていることを艦娘の方々に問い詰められて』

『説教されているのは容易に想像がつきます』

提督「…」

『そして命の大切さを解かれて命の価値の事で揉めているのも想像がつきます』

提督「…」ミシッ

『あなたの考えが間違いとは言いませんが、間違いなく改める必要はあります』

『何れにしても、あなたを心配してくれていると言うのは理解してあげなさい』

提督「…」

『それとあなたの事ですから、誰かと不和を起こして精神的に良くない事があるかもしれません』

『もしそうなったら、あなたも歩み寄る必要があると言う事を覚えておいて下さい』

提督「…はいはい」パタン

327: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/21(土) 21:31:00.60 ID:Yw2nN14i0
金剛「失礼シマース!」ガチャ

提督「おう、何だ」

金剛「…テートクは、鳳翔さんと何かあった。そうデスネ?」

提督「…分かるか」

金剛「…食堂であんなに圧力を放っていたのは2人だけデース」

提督「…俺に、どうしろって?」

金剛「謝って、とは言わないデス。その代わりに、テートクが考えを改めるんデース」

提督「…その改めるべき考えは、ある意味俺の行動理由でもあるんだが」

金剛「鳳翔さんがあんなに怒る事は多分殆ど無いネー」

金剛「ちょっと考えれば分かるんデース。…テートクの事で、物凄い悩んでるネー」

金剛「押し付けたくないケド、でも何とかしなきゃいけない。…違いマスカー?」

提督「…」

金剛「図星デスネ。…テートクが悪いんじゃないと思いマース。でもテートクにも原因はあるネー」

提督「…考えとく」

金剛「考える「だけ」はNo!ですカラネー?」

提督「…」

328: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/21(土) 21:49:06.06 ID:Yw2nN14i0
~食堂

鳳翔「…はぁ」

金剛「あ、やっと見つけたデース」

鳳翔「あら、金剛さん」

金剛「…テートクの事で悩んでるんデスネ?」

鳳翔「そ、それは…はぁ、分かりますか」

金剛「テートクも同じ事をいったヨー。…多分デスけど、考えの相違が原因デスネ?」

鳳翔「…そう、ですね。確かにそうです…何で分かるんですか?」

金剛「テートクの事はそれなりに理解してるつもりデース。テートクはワタシ達が怒るような事はしないデース」

金剛「デモ、あくまで自分からはしないってだけネー。変な所で頭は固いデスから、きっとそれが原因デース」

鳳翔「…頭は固い、ですか…確かにそうなのかもしれません」

金剛「自分の考えは譲らない人デース。意固地になってるのかもしれないヨー?」

鳳翔「…どうしたら、良いのでしょうか」

金剛「ズーットズーット、時間をかけるしか無いと思うネー。…ケド」

鳳翔「けど?」

金剛「最初は当たって砕けろ!ネー。1回本気でぶつかってみるのデース!きっと分かってくれマース!」

鳳翔「当たって砕けろ、ですか…そうですね。一度、本気でぶつかってみる事にします」

金剛「応援してるヨー!」

329: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/21(土) 22:02:23.15 ID:Yw2nN14i0
~翌日・執務室

提督「…」

鳳翔「…お話があります」

提督「…何だ?」

鳳翔「…」スーハー

鳳翔「…私は!何年かけてでも、あなたの考えを改めさせて見せます!覚悟してください!」

提督「…お、う?」

鳳翔「…金剛さんに言われました。『本気でぶつかってみろ』と」

鳳翔「ですから、本気でぶつかります。その代わり、あなたも本気でぶつかってきて下さい」

提督「…分かった。…そこまで言い切ったんだ、耐えろよ?」

鳳翔「ええ、耐えてみせましょう。いくらでも粘ってさしあげます」

提督「…」

鳳翔「…」

提督「…ははははは」

鳳翔「…ふふふ」

330: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/21(土) 22:09:29.80 ID:Yw2nN14i0
提督「ははははは…あーあ。言っちゃったぞ、耐えろって」

鳳翔「私だって、色々言ったんですよ?」

提督「ああ、何なんだか。…あーあ」

鳳翔「どうしました?」

提督「いや、ここまで笑ったのは割と久し振りだってだけだ」

鳳翔「あら、これから沢山笑いますよ?」

提督「それは…どうなんだろうな?」

鳳翔「良い事でしょう。楽しくて笑う事は良い事ですから」

提督「その楽しくて、がおかしいんだがな俺は。…しかし全く」

鳳翔「今度は何です?」

提督「ちょっと予想してなかった」

鳳翔「…私も、割とパニックでしたよ?言った後に凄い事を言ってるって気付きましたし」

提督「本番ぶっつけなんだろ、どうせ。だったらそんなもんだ」

鳳翔「まあ、そうですね」

334: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/22(日) 14:55:47.99 ID:eRRFrxSK0
・瑞鳳
提督が建造した軽空母艦娘。艦載機好きだが当SSではまだその一面は露出していない。
健気な頑張り屋。基本敬語だが、たまにため口になる。提督がデートのような何かに連れていった。
提督がゲイかもしれないと思っていたりなど、提督に対して色々不思議な評価を持っている。
・金剛
提督が建造した戦艦娘。提督LOVE勢筆頭。明るい性格で独特の喋り方をする帰国子女(らしい)。
ボディタッチ等積極的なコミュニケーションを図るタイプだが、提督的には大分精神に良くないらしい。
提督と鳳翔が考えの相違から不和になった時2人の仲を取り持つなど、色々と面倒見の良いお姉さん。
・翔鶴
提督が建造した正規空母艦娘。真面目で謙虚な性格。提督が出会い頭に台詞的に頭を抱えた。
現在第三鎮守府唯一の正規空母だがまだ出番が少ない。提督が必要資材で顔を青くした。
・鈴谷
提督が建造した重巡洋艦娘。今時のJKっぽい性格。一度だけ提督を誘惑してみたが、無反応だった。
提督的には頻繁に話しかけてくるのが不思議。書類仕事が木曾とは別ベクトルで苦手。
提督が額から煙を出しているのを目撃している。今のところ誰かに話してはいない。

335: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/22(日) 15:13:07.11 ID:eRRFrxSK0
・第二提督(主任) 男 20代前半
第二鎮守府に着任している提督。友人などには独特のため口で喋る。「主任」は第三提督が着けた渾名。
快楽主義者と形容される破天荒な性格をしているが、あまり表に出ないのと周りが割と濃い面子なので専らツッコミ役。
提督的に、今はどこぞのキャベツ刑事に近いらしい。
・霞
第二鎮守府に所属している駆逐艦娘。『提督』と言う存在に嫌悪感に似た何かを覚えているらしい。
かなり気が強く、提督との邂逅でかなり刺のある態度を取っていたが、逆に気に入られた。
一応自分の提督の事は信用している。
・後任第一提督(第一) 男 20代前半
第一鎮守府に後任として着任した提督。提督曰く、「見た目でも声でも性別が判断出来ない」らしい。
真面目な性格で、敬語で話す。出番が翔鶴以上に少ない。
・電
今の第一鎮守府に所属している駆逐艦娘。健気で優しい性別。第一と同じくまだ出番が少ない。
気が弱いが、やる時はやる。

336: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/22(日) 15:31:06.19 ID:eRRFrxSK0
・第四提督(第四) 男 20代前半
第四鎮守府に着任している提督。生真面目な性格で、大体誰にでも敬語で話す。身長がやたら高い。
鎮守府内の軽巡洋艦率が異常に高い事で悩んでいる。微妙に苦労人気質。納豆好きの元メシマズ。
提督とは長い付き合いがあるようで、提督をメール上で説教していた。
・天龍
第四鎮守府に所属している軽巡洋艦娘。何処と無く厨二っぽい男勝りな性格。刀剣は今のところ飾り。
弄られキャラ。木曾とは共感のような何かを覚えている。提督に対して変なイメージを持っていたらしい。
妹の龍田と共に、提督と茶飲み仲間。
・龍田
第四鎮守府に所属している軽巡洋艦娘。基本おっとりした性格だが、何処と無く怖さがある。天龍共々まだ槍は飾り。
第四を弄る事の出来るほぼ唯一の存在。練度以上にかなりの強さを持っている。提督に初対面で謝られた。
姉の天龍と共に、提督と茶飲み仲間。
・漣
第四鎮守府に所属している駆逐艦娘。初期艦のはずだが、あまり言われない。
微妙に掴み所がなく、微妙に不思議ちゃん。よく五十鈴をからかっている。地味に練度がかなり高く、龍田より強いかもしれない。
自分のネタを提督に理解された事に驚いている。

337: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/22(日) 15:56:39.25 ID:eRRFrxSK0
・五十鈴
第四鎮守府に所属している軽巡洋艦娘。気が強い。π/。
第三提督との初対面で睨み合いをして、漣(がけしかけた名取)によって熱愛疑惑じみた何かを持たれそうになった。
漣によくちょっかいをかけられている。
・名取
第四鎮守府に所属している軽巡洋艦娘。引っ込み思案で人見知りする性格。
提督と五十鈴に何かしらの関係がある、と漣に吹き込まれたが別にそんな事は無かった。
第四とはそこそこ会話出来るらしい。あとデカイ。
・阿武隈
第四鎮守府に所属している軽巡洋艦娘。濃い面子がそこそこ多い第四鎮守府の中では割と普通の性格。
地味に空気になりがちだが、周りが濃すぎるだけで別に無個性って訳でもない。
見た目が軽巡洋艦娘としては中々幼い。
・川内
第四鎮守府に所属している軽巡洋艦娘。夜戦と忍者が大好物。
実際ニンジャじみた特技を多く持つ。理由がある訳では無いが、とにかく夜戦が好き。
ヤセンは尊いモノ、いいね?
・足柄
第四鎮守府唯一の重巡洋艦娘。戦場と言うか戦闘に限らず勝利する事が好き。
得意料理はカツ、特にトンカツが一番得意らしい。色々と豪快な面もあるが、同時に無鉄砲でもある。
古鷹とそこそこ仲が良いらしい。

338: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/22(日) 16:00:45.79 ID:eRRFrxSK0
・元帥 男 30代前半
中央鎮守府に着任している提督。絵に書いたような生真面目系。基本的に出番はない。
とりあえず当SSでは一番戦力の艦娘が多い鎮守府の提督だが、出番は無い。



取り敢えずこれで全部のはず…抜けがあれば教えて下さい
一旦休憩してきます

339: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/22(日) 16:02:27.27 ID:eRRFrxSK0
おっと、ちょっと追記
その場限りのキャラ(戦艦悽姫など)は基本的に設定書きません

340: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/22(日) 17:03:25.90 ID:eRRFrxSK0
休憩終わりでござる
短編書いていくでござるよ

343: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/22(日) 17:20:59.58 ID:eRRFrxSK0
【妖精】

提督「…」

妖精「どうです?これがわれわれの力です?」

12.7cm単装高角砲・新型高温高圧缶<待たせたな

提督「…テンカウント、って意味分かるか?」

妖精「分からないです?」

提督「…高圧缶は良い、足が速くなる事にデメリットは少ないからな」

提督「ただし高角砲、コイツは駄目だ」

12.7cm単装高角砲<何故だ!?

妖精「どうしてです?」

提督「完全上位互換の10cm連装高角砲の存在を知らんとは言わせんぞ」

10cm連装高角砲<華だろ?俺、華だろ?

妖精「…黙秘権を公使するです?」

提督「ああ、好きなだけ黙ると良い。他の奴にやらせる」

妖精「…怒ってるです?」

提督「当たり前だろうが、資材を限界まで使ってこれじゃあな!」

344: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/22(日) 17:21:46.76 ID:eRRFrxSK0
>>342
完全に忘れてました…
今から書きます

345: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/22(日) 17:34:05.18 ID:eRRFrxSK0
・夕立
第二鎮守府に所属している駆逐艦娘。まだノーマル。ある意味漣以上の不思議ちゃん。
主任曰く『舵が取れないやりにくい子』らしい。提督と謎の共感を覚えており、主任が危惧している。
「~っぽい」と言う口癖があるっぽい。
・若葉
第二鎮守府に所属している駆逐艦娘。若干厨二が入った無口、と言うか若干コミュ障気味。
提督と謎の無言タイムを経て、『会話の際に何を話せば良いのか』を考え始めた。
痛みを生きている証として捉えている。



多分これで抜けは無いと思うので許してください何でも島風

347: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/22(日) 17:45:15.07 ID:eRRFrxSK0
(>>343から)

~その少し後

妖精B「これでどうです?」

提督「…」

甲標的<何か久し振りじゃね 12cm30連装噴進砲<俺何か違くね?

提督「だから雷巡はいねぇっての…」

妖精B「駄目です?」

提督「…甲標的はともかく、噴進砲は使い道が無い」

12cm30連装噴進砲<な、何だってー!?

妖精B「残念です?…いや、まだ希望はあるです?」

提督「あ?」

妖精B「木曾さんは重雷装巡洋艦に改造出来るです?」

提督「そりゃ嬉しいがな、もう甲標的一つあるんだよ」

妖精「…あー…」

提督(ついに疑問文ですら無くなったか)

348: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/22(日) 17:55:29.49 ID:eRRFrxSK0
~更に少し後

妖精C「どぉうかな?まあちと難しかったがな?」

提督「誰だお前は、ジョ○ーか?」

九一式徹甲弾・九七式艦攻(九三一空)<ヒャッハー!

妖精C「…どうかなご気分はぁ、最高だろう?」

提督「…騙されるか、と言いたい所だが九三一空の方はありがたい…ん?」

妖精C「おおっと、どうした提督よ?」

提督「…流星改、は無かったが流星はあったよな?」

妖精C「…」

提督「…」

妖精C「…どうやら、今日は俺の日では無かったようだな」

提督「○ョニーじゃなくなったな」

妖精「むうん?」

提督「…いや、やっぱり何でもない…」

351: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/22(日) 18:03:50.15 ID:eRRFrxSK0
~執務室

提督「…瑞鳳」

瑞鳳「何ですかー」

提督「暫く、艦載機に変更は無いと思ってくれ」

瑞鳳「…えっ?何で?」

提督「…妖精に聞け…」ゴン

瑞鳳「えっ?何が起こったの?」

提督「…人任せにするのは良いことでも無い、って話だ…はぁ」

瑞鳳「…だ、大丈夫だって!ほら、今一杯強い艦載機あるから、ほら元気出して?」

提督「資材の二割を開発だけで持ってかれたんだぞ…」

瑞鳳「…ほ、ほら、卵焼き作ってあげるから!元気出して、ねっ?」

提督「ああ、頂く…ちょっとしょっぱいのが好きだから、そう言う味付けで頼む…」

瑞鳳「分かったわ!腕によりをかけて作っちゃうからね!」

瑞鳳(この人の下で資材を無駄使いしたら絶対無言の圧力かけられる気がする…!)

352: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/22(日) 18:06:06.28 ID:eRRFrxSK0
短いですが今回はここまでと言うことで
次は19:40以降を予定してます
では
>>349
(大規模作戦系の話なら)出ますよ

353: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/22(日) 19:56:17.85 ID:eRRFrxSK0
どうも1です
更新始めていきますね

354: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/22(日) 20:07:35.57 ID:eRRFrxSK0
~第三鎮守府・執務室

提督「…二枚目、と」ペラッ

翔鶴「何がですか?」

提督「見た方が分かる、いややっぱり見ない方が良いか」

翔鶴「?…見せられないようなものなんですか?」

提督「…簡単に言うと、艦娘の存在を否定する物だ…」

翔鶴「私達の事を、否定?ですか?」

提督「そうだ。…艦娘は年頃の少女を戦いに強いる物であり…とかなんとか書いてある、が」

翔鶴「が?」

提督「要するに…奴さんは深海悽艦と艦娘を同一の物と断定してやがるんだ」

翔鶴「…それは、正体が分からないからでは」

提督「無知じゃねぇ、扇動だ。…理屈は知らん、宗教ならご退場頂くほか無いが」

提督「…まあ、返す位はするか」

翔鶴「…何と書くんですか?」

提督「そうだな…『俺はこの仕事で食っている。仕事を奪わないで頂きたい』って感じで本題を無視しよう」

355: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/22(日) 20:20:52.45 ID:eRRFrxSK0
~第四鎮守府・執務室

第四「…嫌になりますね…」ペラッ

天龍「なんだよ、もう書類仕事が嫌になったのか?」

第四「嫌なのは書類の文面ですよ…艦娘であるあなたが見ればもっと嫌な気分になりますよ」

天龍「…どういう事が書いてあんだよ?」

第四「…即刻全ての艦娘を解体しろ、このままでは日帝時代の二の舞だ…とか」

天龍「はあ!?何だよそれ、意味分かんねぇぞ。深海悽艦が怖くないのか?そいつ」

第四「これを書いた人にとって、深海悽艦は遠い場所の話なんでしょう」

天龍「馬鹿馬鹿しい、ついこの間も鎮守府に攻めて来たじゃねぇか」

第四「あれですら、と言う訳です。…こう言う事は、実際に自分が体験しないと理解出来ないんですよ」

天龍「まあ、確かにそうかもしんねーけどさ。仮に解体したとして、その後どうすんだよ?」

第四「普通、こう言った事を書く人は後の事なんて書きません。現にこれもそうです」

天龍「はあ!?尚更意味分かんねぇぞ?」

第四「要するに艦娘が居なくなれば良いと思ってるんですよ、これを書いた人は」

天龍「…何でだよ?この国は艦娘の防衛によって成り立っていると言っても過言じゃないんだぜ?」

第四「そこまでは。とにかくいなくなって欲しいんでしょう。…無論拒否しますが」

天龍「何て返すよ?」

第四「そうですねぇ…仕事に繋げて、ついでに理由を聞いてみますか」

356: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/22(日) 20:32:00.62 ID:eRRFrxSK0
~第二鎮守府・執務室

主任「…あーあ、またこれ?もう飽きたっての」

霞「仕事でしょうが。きちんとやりなさいよ」

主任「いやほらだってさあ、こんな事書いてあんだよ?」

霞「何よ…はぁ!?艦娘を解体しろ!?何よこれ!」

主任「しかも同じ内容の奴がいくつも来てんだよ?もう今日3枚目だよそれ」

霞「何なのこれ、何でこんな事要求して来る訳?」

主任「そこまで分かんないよ?ただねぇ、取り敢えずこれの差出人は、相当艦娘が嫌いなのは分かるね」

霞「私だって分かるわよ、それ位。…何なのよ、もう」

主任「…あー、多分他の所にも来てるねこの様子じゃ」

霞「流石にこんなのが毎日来たら、私だけじゃなく皆怒るわ。どうするの、これ」

主任「…取り敢えず拒否で返そうかな、この年で無職とか勘弁だし」

霞「それじゃ根本的には解決出来ないんじゃないの?」

主任「分かってるって。…他の鎮守府にも来てるだろうし、連絡とってみるよ」

357: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/22(日) 20:46:59.02 ID:eRRFrxSK0
~翌日・第三鎮守府・会議室

提督「…で、全部保存してあんだろうな?」

第四「勿論です。…正直捨ててしまいたい所ですが」

主任「同じく。ちゃんと全部持ってきたよ?」

提督「…俺には解決策は思い付かん。それこそ社会的に抹殺するか、物理で殴るか位だが」

主任「社会的に抹殺、で良いんじゃない?発言力無くなれば勝手に黙るだろうしねぇ」

提督「どうやってだ?そもそも、艦娘の必要性を示さないと黙らんだろうが」

第四「…この辺り、特に第三鎮守府は良いのでは?」

提督「何がだ?」

第四「艦娘の必要性を示すのに、ですよ。一度深海悽艦の襲撃を食らっているでしょう」

提督「…何故攻めこまれたか、だけを延々つつきそうだが悪くないか」

第四「文書ならこちらで文面を考えておきますが?」

主任「いや駄目だねそれじゃ。…解体を要求する理由が分かってない、宗教だったら絶対会話にならないね」

提督「…いや、案外そうでもない」

主任「あれぇ?…何処が?」

提督「艦娘は『戦力』だ。…日帝時代がどうこう、だったな?」

第四「…反戦主義、ですか」

提督「今更時代遅れにも程があるが…日帝引き合いに出すなら大体ビンゴだろ」

主任「ああ、そうだったねぇ…なら何も問題無いねぇ?」

提督「ああ、問題無い。任せろ。…怖いのは純宗教だった時だが、まあ追々考えていこう」

358: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/22(日) 20:56:51.98 ID:eRRFrxSK0
~約一時間後・第三鎮守府・執務室

提督「…終わり、…しまった、暇になった」

翔鶴「私も終わりました。…夕食まで、時間がありますね」

提督「…」

翔鶴「提督?何か考え事ですか?」

提督「…まあ、そんな所だが…」

金剛「テートクゥー!」バァン

提督「ドア位静かに開けろっての。何だ?」

金剛「一緒にお料理しまショー!」

提督「待て、まるで意味が分からんぞ。特に前後が全く分からない」

金剛「今から作れば、dinnerに丁度完成すると思うネー!だから一緒にお料理しまショー!」

提督「…」チラッ

提督「…金剛、食堂の厨房に鎮守府の全員を集めろ」

金剛「why?どうしてデース?」

提督「難しくなければ、時間かかっても良いよな?」

金剛「…ナルホド、確かにそうですネー」ニッ

翔鶴「?」

359: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/22(日) 21:07:13.70 ID:eRRFrxSK0
~食堂・厨房

提督「はい注目。今から料理教室やるぞ」パンパン

鈴谷・木曾「…」

提督「そこの二人は何で黙る」

鈴谷「いや、だってほら。ねぇ?」

木曾「ああ、まあその、何と言うか…」

提督「趣味だ、何で常々俺が茶を出してると思ってんだ?」

瑞鳳「えーっ!?」

提督「待て、何故驚く」

瑞鳳「え、あのその、しゅ、趣味だとは思ってなくて…てっきり親切心なのかなって」

提督「親切心だけで饅頭だのクッキーだの挙げ句の果てに菓子パンなんて物が出ると思うか?」

瑞鳳「お、思わないです、はい」

古鷹「提督は、お菓子作りだけじゃなくて料理も得意だったんですね」

提督「逆だ、料理が得意だから菓子に手を出したんだ…あ?」

古鷹「どうしました?」

提督「駆逐悽姫がいない、金剛?」

金剛「あの子は遅れてるんデース。夕張と一緒に来るハズデース」

提督「なるほど、じゃあ待つ。それまでは…取り敢えず指示に従って道具を用意。OK?」

「「「はーい」」」

364: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/23(月) 19:55:02.96 ID:Zuck0ewK0
(基本的な事ばっかりです、残念ながらオリーブじみた事は無い)

提督「…来たか」

夕張「すいませーん、遅れちゃいました」

駆逐悽姫「?」

提督「よし、皿だの何だのは揃ってるから早速やるぞ」

青葉「今回は何を教えてくれるんですかー?」

提督「肉じゃが、と言いたい所だが金曜日だからな。カレーだ」

青葉「カレーですか。割と個人差が出る料理ですよねぇ」

提督「家どころか個人単位で違う味になるからな…あ、ルウとスパイスは最初からあるやつ使うぞ」

叢雲「香辛料から考えるの?随分と本格的ね」

提督「香辛料ってだけで難しく見えるかもしれんがな、ちょっとした事で劇的に旨くなるぞ?」

提督「取り敢えず…金剛、お前イギリス生まれだっけ?」

金剛「ハーイ、その通りデース。英国式のカレーを作るんデスカ?」

提督「いや日本式だ。…出来るか?出来るなら教える側に回って貰いたいが」

金剛「oh、それは残念デース。okデース、日本式でも問題無いネー」

提督「じゃ、適当に教える人選んでくれ。…後鳳翔も教えてやってくれ」

鳳翔「あら、私もですか。良いですよ、やりましょう」

365: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/23(月) 20:06:24.33 ID:Zuck0ewK0
~提督組・提督と野分、叢雲、青葉、夕張、駆逐悽姫

提督「包丁は取り扱い注意な、それやたら切れ味良いから。…まず、人参とジャガイモだ」

青葉「皮を剥いて、一口大のサイズに切るんですよね?」ヒョイ

提督「その皮剥きだが、俺は面倒臭いからピーラーを使ってる。慣れなきゃ素直にピーラーでやれ」シャシャシャ

叢雲「…ジャガイモの芽は取るのよね…取れた」シャシャシャ

駆逐悽姫 シャシャシャシャシャ

夕張「姫ちゃん速いね…」シャシャシャシャシャシャシャ

提督「さりげに速いなお前」シャシャシャシャシャ

野分「…よし、終わりました!」

提督「終わったらジャガイモはさっと水洗いして、その後切る」ジャー

野分「洗うんですか?」

提督「洗わない作り方もあるかもしれんが、俺は洗う」トントントン

駆逐悽姫 トントントン

提督「あんまり小さいと消えるから、ジャガイモを味わいたければ気を付けとけ」

青葉「…包丁難しいです」トン…トン…

提督「指切る位なら時間かけてやれ、そっちの方が楽で良いしな」

366: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/23(月) 20:16:11.11 ID:Zuck0ewK0
~鳳翔組・時雨、木曾、古鷹、瑞鳳、鈴谷

鳳翔「…はい、出来ましたね。次はお肉です」ドン

鈴谷「うわ、多いねー」

鳳翔「まあ、人が多いですからね。…このお肉も、ある程度の大きさに切り分けますよ」トントントン

木曾「どれ位のサイズに切れば良いんだ?」

鳳翔「そうですね、今回は大体…3、4cmに足りない位の大きさにしましょう」

古鷹「この後炒めるんですよね」トントントン

鳳翔「ええ、そうです。…まあ、あんまり人参とジャガイモよりは少ないですから、速く終わりますね」

瑞鳳「フライパンに油ひいて…よし、オッケーです」

鈴谷「はいはーい、炒めるのは鈴谷がやるー!」ジュワー

鳳翔「どうぞ。…焦がしちゃ駄目ですからね?」

鈴谷「分かってるってば。そんな真似はしないよ?流石に」

瑞鳳「とか言って焦がしたり?」

鈴谷「無いってば!」

367: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/23(月) 20:17:23.91 ID:Zuck0ewK0
ミスェ…時雨は鳳翔組じゃなく金剛組ですすいません

368: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/23(月) 20:27:44.38 ID:Zuck0ewK0
~金剛組・時雨、翔鶴

金剛「…殆ど向こうに行ってしまったネー…」ジュワー

翔鶴「だ、大丈夫ですよ。きっと」

時雨(そう言う事では無いと思うよ翔鶴…)

金剛「こうなったら、とびきり美味しいカレーで見返してあげるネー…よし、こんなもんで良いデスネ」

時雨「次はいよいよ煮込むんだね」

金剛「イエース!と言いたい所なんデスガ」

時雨「え、何かあるのかい?」

金剛「隠し味デスヨ、隠し味。…と言っても、あんまり凝った物は入れないデース」

翔鶴「カレーに隠し味…何があるでしょうか」

金剛「定番なのはリンゴとか、ハチミツとかデース。今回はリンゴを使いマース」

時雨「リンゴはどうやって入れるのかな?すり下ろし?」

金剛「大正解デース、すり下ろしてから入れマース。…仕上げに、ですケドネー」

翔鶴「そ、そうなんですか?てっきりルウと一緒に入れるのかと」

金剛「それでも良いケド、ワタシはルウの後に入れるネー。…ここからは、暫く待機が多くなるヨー」

時雨「…それじゃあ、付け合わせとか作れないかな?」

金剛「oh、ナイスアイディアデース!…ムー、シーザーサラダで行きまショー!」

369: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/23(月) 20:35:42.85 ID:Zuck0ewK0
~提督組

提督「さて、こっから暇になるわけだが…今回はカツカレーにする」

叢雲「カツカレー?…何を揚げるの?」

提督「まあ、無難にトンカツだな。衣は…良しある。じゃあ作るぞ」

提督「まず豚肉に塩と胡椒。かけすぎると苦しいが、かけないと味気無いからな。その辺の調整は慣れだ」パラパラ

野分「…やっぱり多いですね」

提督「人数多いからな。必然的に多くなる…まあ付け合わせは個人で取って貰うつもりだがな」

駆逐悽姫 「…テイトク、デキタ!」

提督「…何?」

叢雲「…えっ?」

青葉「しゃ、しゃ喋った…?」

駆逐悽姫「…エッ?」

夕張「しゃ、喋れたの!?ねぇねぇ何時から!?」

提督(取り敢えず小麦粉と卵とパン粉用意するか)

野分(落ち着いてますね…)

提督(こいつ直接脳内にッ…!?)

370: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/23(月) 20:42:40.42 ID:Zuck0ewK0
~鳳翔組

鳳翔「今回は、糠漬けを付け合わせにしましょう」

木曾「…流石に糠床は無いよな?」

鈴谷「いやいや、ここならあり得るかもよ?」

瑞鳳「提督が趣味で料理するくらいだからね…」

鳳翔「ええ、ありましたよ。糠床が。」

古鷹「本当にあるんですか?…提督が?」

鳳翔「確か、そんなことを言っていましたね。『糠漬け作りたいから店売りのを買った』とか」

鈴谷「…筋金入りだね」

木曾「と言うか、店で売ってるんだな…」

鳳翔「売ってるんですよね、意外と。…今回はきゅうりです」

瑞鳳「おおー、定番だよねぇ」

古鷹「他には何かありますか?」

鳳翔「いえ、ありませんでした。…まあ、買ってきたのはつい最近ですしね」

鈴谷(料理本とかもいっぱいあるんだろうなー…)

371: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/23(月) 20:49:42.26 ID:Zuck0ewK0
~金剛組

時雨「結構キャベツが多いね」サクサク

金剛「シーザーサラダと言えば、やっぱりキャベツが主役デース」

翔鶴「とうもろこしと、人参と…後は何かあるでしょうか?」

金剛「ムムム…今回は変な小細工せずに、シンプルにシマース」

翔鶴「分かりました。…意外と単純なんですね」

金剛「名前だけはなんとなく凄そうですケドネー」

時雨「ドレッシングオイルがいくつかあるけど、後でかけるのかな?」

金剛「と言うか、シーザーサラダは結構ドレッシングかけない事が多いネー」

時雨「そうなのかい?サラダって言うけど、意外とかけないんだね」

金剛「まあ、店で出るような物は食べた事無いですケドネー」

時雨「店で出るようなのはかけるのかな?」

金剛「かもしれないデスネー。…そろそろ完成デース」

翔鶴「それじゃあ、よそいましょうか」

372: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/23(月) 20:51:05.29 ID:Zuck0ewK0
短いですが今日はここまでと言う事で
次回、実食
では

378: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/24(火) 19:54:29.51 ID:d3qpH+4g0
第三鎮守部の女子力図は大体提督=鳳翔≧金剛=叢雲>越えられない壁>その他
どうも1です
更新始めていきますね

379: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/24(火) 20:02:07.50 ID:d3qpH+4g0
~数分後・提督カレー実食タイム

提督「じゃあ俺からか」

金剛「公平なくじ引きの結果デース。…いただきマース!」

「「「いただきます」」」

モグモグ モグモグ

叢雲「何これ、美味しい!」モグモグ

鳳翔「美味しいですね…ちょっとボリュームありますけど」

提督「正直俺は足りないんだが…まあ色々な点での相違だな」

金剛「美味しいデース!…あ、トンカツが凄いサクサクデスネー」

時雨「ちょっと辛いかな?」

提督「やり過ぎたか?」

時雨「そんなことはないよ。僕は美味しいと思うな」

夕張「…なんて料理スキルなの…」モグモグ

提督「趣味だからな、それなりの腕だと自負してる」

木曾(料理に対しての拘りが強いんだろうな…糠床しかり)

380: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/24(火) 20:10:41.54 ID:d3qpH+4g0
~金剛カレー実食タイム

金剛「ヘーイ、ワタシたちが腕によりをかけて作ったカレーを食べるデース!」

「「「いただきます」」」 モグモグ モグモグ

野分「…先程のカレーより甘いですね」

鈴谷「ちらっと見たけど、リンゴ入れてたみたいだねぇ」

金剛「テートク、どうデスカ!?」

提督「美味いぞ。…悪いが語彙はあんまり無いんでな、美味い以外思い付かん」

金剛「それだけ聞ければ満足デース!」

瑞鳳「やっぱり金剛さんは凄いなぁ…美味しっ」

青葉「…何時か、料理大会でもやってみましょうかね?」

提督「舞台は青葉用意でな」

青葉「えぇ!?そんな殺生な!」

古鷹「本気だったの…?」

提督「…俺は本気だったが」

青葉「えっ」

時雨(「料理大会」は、なんだろうけど…言葉が足りてないね…)

381: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/24(火) 20:18:37.79 ID:d3qpH+4g0
~鳳翔カレー実食タイム

鳳翔「私のカレーが最後ですか…見劣りしちゃうかも知れませんが、どうぞ」

「「「いただきます」」」 モグモグ モグモグ

古鷹「…美味しい!付け合わせがアクセント?になってて食べやすいです!」

鳳翔「本当はらっきょうを使いたかったのですが、無かったのできゅうりの糠漬けを使いました」

金剛「…これ糠漬けデスカ?だとしたら糠床は誰が買ったのデース?」

提督「俺だが」

瑞鳳「やっぱり…本当に料理好きなんですねー」

提督「趣味だからな、拘るぞ俺は」

木曾「何がお前をそこまで駆り立てるんだ…」

提督「飽くなき探求心に決まってるだろうが」

鈴谷(さらっと言ってるねぇ…ボケ役?)ヒソヒソ

叢雲(そうでもある、って感じかしら?)ヒソヒソ

駆逐悽姫 モグモグ

古鷹「どう?美味しい?」

駆逐悽姫「…ウン!オイシイ!」

古鷹「…へっ?」

382: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/24(火) 20:26:53.02 ID:d3qpH+4g0
提督「ああ、そいつ今までは喋り方分かんなかっただけらしい」

瑞鳳「…い、今まで喋らなかったから、てっきり喋れないんだとばかり…」

提督「俺もそう思ってたが…妖精が教えたそうだ」

駆逐悽姫「ウン、ヨウセイサンニオシエテモラッタ!」

木曾「…やっぱり意味不明じゃないか?ここ」

提督「もう遅い。俺だってろくでもない性能持ってる位だ」

木曾「何だよそれ?」

提督「それは何時かにな。…さて、取り敢えず全員食べたな?」

金剛「食べたデース。…片付けデスネー」

提督「いや、それはそこの妖精達に任せる」

「遅かったです?」「そのようです?」「ふーむ、残念だったなぁこりゃ」

鈴谷「1人だけ喋り方おかしくない?」

叢雲「気にしたら負けよ、妖精さんは結構適当だからね」

鈴谷「そ、そうなんだ」

提督「そう言う事で後は任す。…今から言う奴は後で執務室に来てくれ」

383: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/24(火) 20:36:04.65 ID:d3qpH+4g0
~数分後・執務室

鈴谷「…でー、何で私達が呼ばれたの?」

提督「それなんだがな…さっきこんなものが来てたのを思い出した」ペラッ

古鷹「?」

『艦娘のイメージ向上キャンペーン』

提督「つい最近に艦娘反対をアピールする文書があちこちに来たらしくてな、それの対策だと」

野分「何をすれば良いのでしょう?」

提督「基本そこに書いてあるような事をする。…一番分かりやすいのはゴミ拾いとかだな」

鈴谷「ご、ゴミ拾いかぁ…」

提督「要するに市民に必要とされれば良い。パトロールでも良いが、サクラでもないなら事件なんて珍しい」

古鷹「今は何処も平和ですからね…と言うか、結構早くから動くんですね」

提督「…古鷹、一つ覚えておけ」

古鷹「?何でしょう?」

提督「こう言うのはな、ほっとくと後に面倒なだけだ。だから早めに芽を摘むに限る」

古鷹「そ、そうなんですか…」

384: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/24(火) 20:43:20.57 ID:d3qpH+4g0
~翌日

提督「で、だ」

鈴谷「行動早いね…まあ良いことなんだろうけどさ」

古鷹「電車を使って、言われた場所に行くんでしたね」

提督「そう言う訳だ。…さ、とっとと行くぞ」

~駅内

提督「…」

鈴谷「どったの?」

提督「…鈴谷、あれを見ろ」

鈴谷「…大人と子供かな?…あ、分かった。子供は料金が安いんだ」

提督「正解。…確か中学生以降は大人料金だ」

野分「…中学生以下に見えるかどうか、と言う事ですか」

提督「そうだ。…鈴谷、どうする?」

鈴谷「…鈴谷は見た目中学生以上…だよね?」

提督「…」

古鷹「あの、野分ちゃんは多分子供料金でも通じると思います」

提督「…うん、まあ良いか」

385: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/24(火) 20:52:41.50 ID:d3qpH+4g0
提督(古鷹と鈴谷が大人料金、野分は子供料金で買いましたとさ…)

鈴谷「よっし、これを駅員さんに見せるんだよね?」

提督「ここのはそうだったな…古いのか新しいのか分からんな」

古鷹「…あ、あの人ですね」

提督「じゃ、とっとと済ませよう…はいよ」スッ

駅員「…」

提督「…?おーい?起きてる…よな、目が開いてるし」

駅員「…」

提督「…?」

駅員「…」

提督「…目ぇ開けたまま寝てんのか?…珍しい話だな」ジッ

駅員「…」

提督「…はぁ」

提督「…てめぇが何を考えてるか、それは知らん。ただな、自分に課せられた仕事はこなせ」

駅員「…チッ」カチッ カチッ カチッ カチッ

提督「ただの仕事だぜ、国民の義務だ。…他国は知らんがな」

駅員「…存在して良いものだとでも?」

提督「その題材の議論に結論なんて出ない、と言う事を覚えておこうな。…宗教で仕事を奪うのはご法度だ」

駅員「…チッ」

386: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/24(火) 21:09:24.07 ID:d3qpH+4g0
~電車内

鈴谷「…何なの、さっきの人!ああもう、ムッかつく…」

提督「身近に居ると余計にクソウザったいな…仕事はしろ、仕事は」

古鷹「…もしかして、さっきの人は…?」

提督「十中八九艦娘反対を掲げる奴だろうが…それだけなら思想の問題だ」

野分「それだけなら、とはどういう事ですか?」

提督「思想は思考の延長線上にあるものだ。…思考は押し付ける物ではない、ってのは分かるだろ?」

野分「…なんとなくは、分かります」

提督「アレはそれを押し付けにかかってる、だからウザったいんだ。…大体宗教と同じ理屈だな」

鈴谷「そんなの関係無いじゃん!私達が標的になるのはまだ分かるけどさ、提督まで巻き込む必要無いでしょ!?」

提督「アレにとって俺は巻き込んだ相手、じゃないんだろうよ」

鈴谷「じゃあ何だって言うの!?」

提督「艦娘の同類、以上には思い付かんな」

鈴谷「…ぜんっぜん関係無い人巻き込んでるのに?」

提督「俺は『提督』だ。…アレに艦娘を従える事を理解出来る頭が無いだけだ。…そこらの猿公と変わらん」

鈴谷「…」

提督「ま、気にすんな。どうせイカれた連中だ。…取って食えない家畜以下、第一の前任と変わりはない」

古鷹「…結構キツく言うんですね」

提督「頭に宗教以外のものが無い人間は大嫌いだ。…人格を否定する奴は尚更嫌いだがな」

387: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/24(火) 21:15:29.60 ID:d3qpH+4g0
~数分後

鈴谷「でねー」

キャッキャッ

提督(女三人寄ればかしましい…とかだったか)

提督(…キツいな)

提督(会話が聞こえないのが分からんな…コリジョンとか言うアレか?)

提督「…」ガタッ

鈴谷「んお、どったの?」

提督「雉を撃ちに」

鈴谷「?…行ってらっしゃーい?」

鈴谷「…ねぇ、雉を撃ちにってどういう意味?」

古鷹「えーと、お花を摘みにって言うのと同じ感じ、かな?」

鈴谷「あー、なるほどー…」

野分(…やっぱり女性が苦手なんでしょうか…)

388: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/24(火) 21:19:56.36 ID:d3qpH+4g0
~トイレ付近

提督「…」

携帯電話<おい、メール見ろよ

提督「ん…?主任からか」

『件名:一つ気になるんだけどさ』

『お前のとこにいる深海悽艦って、増えるの?』

提督「…短いな…」

提督「知るか…と」

携帯電話<おい、メール送ったぞ

提督「…」

提督「…」

提督「…戻るか」

ウィーン

389: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/24(火) 21:28:14.00 ID:d3qpH+4g0
「だからさー、お話位良いじゃんかさー」

鈴谷「だから、連れがいるって言ってんじゃんさっきから!」

「良いじゃん良いじゃん。そんなのより楽しいって絶対」

鈴谷「んなっ…!」

提督「俺の連れに何か用か?」ズイッ

「え、は?」

提督「…用があるんだろ?聞くだけは聞いてやる」

「…あ、いややっぱ何でも無いっす、失礼しゃっしたー」

提督「おう、死ぬほど失礼だった。礼儀学んでから出直せ」

「あ、はい…」

提督「…ナンパとはね…とっくに絶滅したと思ってたが」

鈴谷「…あ、ありがとね…」

提督「どういたしまして。…あー、前にあったなこんなの…」

野分「…あの」

提督「次のお前の台詞は」

野分「『ナンパとは一体何でしょうか』…えっ?」

提督「…まあ良く分かる。…知らなくて良い、と言うか知らない方が良い」

野分「は、はぁ…?」

390: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/24(火) 21:39:44.22 ID:d3qpH+4g0
鈴谷「…前に、ってのは何?」

提督「…提督になる前の話だ」

鈴谷「そんだけじゃないっしょー?ほらほら、教えてよー」ガシッ

提督「おわああああああ」ブンッ

鈴谷「…えー…」

提督「…悪い。…ボディタッチは勘弁してくれ…」

鈴谷「あー、うん。ゴメンね?」

提督「悪気がある訳でも無いだろうし、別に構わん。…ただ、次から気を付けてくれ…」

鈴谷「うん、分かった。…んでんで、提督になる前の話ってどんな話ー?」

提督「…簡単に言うと、クラスメイトの盾にされたって言う話」

鈴谷「…全然分かんないんだけど」

提督「理屈は分からんが、その盾にした奴はナンパが多くて鬱陶しかったんだと」

提督「で、俺を連れ回してナンパ避けの盾にした、と。まあそう言う話だが」

古鷹「…あの、それって美人さんと一緒に色々と回った、と言うことでは?」

提督「さあ?そこまで興味無かったんでな。…ああ、まあ昼飯奢って貰ったしラッキーだったな」

野分・古鷹((鈍いですね))

鈴谷(こりゃ相当のニブチンだね)

提督(俺が一体何を言ったと言うんだこの視線は)

395: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/25(水) 19:51:53.79 ID:iYk/qpkh0
~目的地・何か広場っぽい所

鈴谷「やっと着いたー!」ブンブン

提督「分かったから大人しくしててくれ」

鈴谷「はーい。…で、ここで何すんの?ゴミ拾い出来るほど汚くないよ?」

提督「詳しい事は…多分そこの奴が一番知ってる」

第四「どうも。…建造は自分からですか?」

提督「開口一番それか…仕方無いだろ、火力艦がいないんだ」

鈴谷「…えーと、誰?」

第四「…言ってないので?」

提督「俺の同期だが」

鈴谷「短っ。説明が全然足りないって」

提督「…第四鎮守府の提督だ、俺の友人筆頭でもある」

第四「以後お見知りおきを。…もう少し詳しく説明する気は」

提督「無い」

第四「しなさい」

提督「無理だ」

第四「…むう」

396: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/25(水) 20:02:42.48 ID:iYk/qpkh0
提督「…で?俺も具体的な話は知らんぞ?」

第四「ちゃんと説明するのでご安心を。取り敢えずこれが大体の予定です」

提督「はいよ…あ?何でパトロールするんだ?」

第四「分かりやすいでしょう?」

提督「全くそんなことはないな…見た目を考えろ、その辺の女子と変わらんぞ」

第四「艤装を展開…流石にマズイですか?」

提督「仮に何かあったとして、陸の上で都市だぞ。ある意味俺のテリトリーだ」

第四「…自分から艦娘である事を言う訳にもいきませんしね…困りました」

提督「着眼点は悪くないんだが、条件が多すぎたな。…ビラでも配るか?」

第四「受け取らないでしょうね…むう、それではこう言うのはどうでしょう」

提督「簡潔にな」

第四「子供を引き込むんですよ。ヒーローショーのようなものをすれば」

提督「不審者になりたくはねぇな。…大体、子供の行動範囲は親依存だぞ」

第四「…悪くはないと思うんですがね…」

提督「子供はヒーローを好くが、親の年じゃどうでも良いんだ…ま、無難にバイトで行くか」

第四「…それで行きましょうか」

397: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/25(水) 20:17:05.24 ID:iYk/qpkh0
古鷹「バイト、ですか」

野分「何をするんですか?」

提督「店で働く、以上。…やった事は無いんでな、俺は出来んから色々と任せきりになるが」

鈴谷「えー、提督はしないのー?」

提督「と言うより『出来ない』だな。…俺は公務員でな、公務員は基本副業禁止だ」

鈴谷「え、したら駄目なんだ?」

提督「法律だったか?まあ、とにかく駄目なんだと」

鈴谷「へー…あ、何処で働くの?」

提督「そこのファミレス?…あー、野分は難しいか」

野分「…と言うかその前に、色々質問があるのですが」

提督「多分だが、大体の質問は『第四は行動が異常に速い』で済むだろうな。あ、あと元帥も」

野分「…既に話はしてあるんですか?」

提督「その辺に関して、第四の奴は信頼するべき能力がある。…問題は野分なんだよなあ」

野分「まあ、確かに野分は背丈が小さいですけど…他の人に比べて、では?」

提督「この時代に少年少女を働かせるのは人を疑われるんだ…ああ、その辺突かれそうだ」

鈴谷「私はその中に入るの?」

提督「女子高生はセーフなんだと。…まあ、15以降高校生だし。バイトする奴もいるだろ」

鈴谷(…鈴谷と古鷹は15とか16とかに見えるってことだよねこれ…)

398: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/25(水) 20:24:32.19 ID:iYk/qpkh0
鈴谷「それじゃ、行ってくるねー」

古鷹「そちらも、頑張って下さいね」

提督「あいよ、了解だ。…流石に野分はな、すまん」

野分「いえ、大丈夫ですよ。…これからどうしますか?」

提督「…爺さん婆さんなら良いかね…?」

野分「…介護ですか?」

提督「そっちは本職に任せる。…そこそこ元気な年寄り辺りかね」

野分「元気なお年寄りの方のお相手、ですか?…それなりにコミュニティを築いていそうですが」

提督「暇をもて余した年寄りは会話したがる…コミュニティがあろうと年は取ってるんだ、そう動けはせんよ」

野分「…孫代わりですか」

提督「…そう言うと凄い罪悪感が浮かぶな…選択肢で留めとこう」

野分「…どうしましょう」

提督「どうしような、本当に」

399: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/25(水) 20:33:36.02 ID:iYk/qpkh0
携帯電話<おい、通話しろよ

提督「ん?…主任か、用事か?」

主任『いやさ、こっちは警察のお世話になってるけどね』

提督「警察だと?良く許可が出たな」

主任『…理解力高いね…まあそんな感じなんだけどさ…』

提督「何かあったんならともかく、それだけな訳無いだろう?」

主任『いやその…非常に言いにくいんだけどね?』

提督「…お前らしくもない、獲物逃がしてどうする」

主任『いや、夕立ちゃんが追っかけてるんだけど…』

提督「足りないか」

主任『…多分そっち行ったと思うんだよねぇ…』

提督「何がだ、通り魔か?」

主任『もっとヤバい奴…暴走トラック。多分ドラッグ決めてるねありゃ』

提督「…市民を避難させろ馬鹿」

主任『いやしたよ?でもそれと捕まえるのは無関係だし』

提督「したんなら良い。…壊れても大丈夫か?」

主任『…まあ、いつ事故るかは分かんないけど、多分大丈夫じゃない?』

提督「それなら手伝えるから手伝う。じゃ」ブツッ

400: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/25(水) 20:41:35.00 ID:iYk/qpkh0
野分「…何があったんですか?」

提督「違法薬物と暴走トラックの合わせ技。…行くぞ」

野分「へ?あ、はい」

~一分後

トラック<ヒャッハー!

提督「うわマジでこっち来てた」

野分「どうします…司令!?飛び出したら危険です!」

提督「多分大丈夫だ。…止めないから、『俺は』」ガッ

野分「…あの、何を」

提督「…止まれぇぇぇぇ!」ブンッ

トラック<いくら何でも酷くないそアッー

ドガシャァァァン

野分「…え」

提督「心配すんな、…ほらな、メールが来た」

野分「…どのような?」

提督「『俺の車壊して良いよ』って」

野分「…え…」

401: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/25(水) 20:49:30.72 ID:iYk/qpkh0
~数分後

主任「何で躊躇無かったか聞くよ?何度でも聞くよ?」

提督「お前が許可出したろ。…大体、俺がいなけりゃお前がするんだったろうが」

主任「いや確かにそうだけどさぁ…」

夕立「壊れちゃったっぽいー」コンコン

主任「自由だねホントに…疑問持たないの?」

夕立「さっきのトラックの事?なんか凄かったっぽい!」

主任「…えぇ…」

提督「まあ良いだろ、お前の家ボンボンだし」

主任「俺のじゃなかったら大惨事も良いとこだからね、それ忘れないでね」

提督「結果オーライだ」

主任「こんの…」

野分 ポカーン

主任「…凄い常識人の感じがするねあの子…」

提督「この光景を見てさっきの台詞を浴びせたお前はどうなんだ?」

主任「…ノーコメントで」

提督「…軽トラで良かった」

402: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/25(水) 20:57:59.37 ID:iYk/qpkh0
提督「…そういや、霞ってのは?」

主任「あいつは連れてきてないね、…まあその、ねぇ」

提督「…そういや結構な幼女だったな、性格が性格だから忘れてた」

主任「まあ性格もあるけどね」

提督「その割に夕立は連れてきてるのは?」

主任「…問題は無さそうだしね」

提督「喋り方に問題があると思うが」

主任「…そっちは?その子以外には誰かいない?」

提督「二人重巡をな。…まあバイトだが」

主任「…バイトか…その手があったか…」

提督「まあ軽巡辺りからいけそうだがな」

主任「それは多分大丈夫だろうね」

提督「戦艦だらけか」

主任「…軽巡も重巡も0、戦艦と正規空母が3ずつ…」

提督「…生粋の馬鹿だな、資材は貴重だぞ」

主任「…何とかもってるよ?」

提督「安定させろ」

主任「…ぐうの音も出ません」

403: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/25(水) 21:06:27.92 ID:iYk/qpkh0
~一方その頃・ファミレス

鈴谷「…うあー、疲れたー…」

店員「あはは、まあそうだよねぇ」

古鷹「…ふぅ。あの、一応ノルマは終わりました」

店員「あ、終わった?じゃああっちで休憩してて良いよ」

鈴谷「やっと休憩だー…うはー…」

古鷹「結構疲れるね…」

鈴谷「結構楽かと思ったけど、やった事無いから難しいんだよね…」

古鷹「まあ、その内慣れるかな?」

鈴谷「そだね。店員さんも優しいしー、お客さんからかうの楽しいしー」

古鷹「あんまりやると怒られるよ?」

鈴谷「流石にそこまでしないってば…」

<あ、第四鎮守府の?じゃあ取り敢えずこれがノルマね

<分かりました!フフーン、フンフーン♪

古鷹「…誰か来たみたい」

鈴谷「…にひひ、覗いちゃお」

404: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/25(水) 21:15:12.99 ID:iYk/qpkh0
~提督組

主任「で、この後どうすんの?」

提督「考えてない。…爺さん婆さんに差し向けるのも手だったが、流石に孫代わりって言われるとな」

主任「流石に孫代わりはねぇ」

夕立「提督さんっ、何だか暇っぽいー」

提督「…短いのか」

主任「いや、他の何人かと時間交代。夕立ちゃんはさっき時間が来て交代した」

提督「そうか」

主任「アレ、あんまり興味無い?」

提督「無い」

主任「…じゃあさ、この子と…野分ちゃん連れてあちこち回れば?」

提督「何がその結論を導く根拠か言え」

主任「いやほら、艦娘はこんなに可愛いんですよーってね?」

提督「その近くに鬼がいるそうだが?」

主任「…根に持ってた?」

提督「割と記憶力は良いんだよ、考える気がサラサラ無いだけでな」

主任「そこはきちんと考えようか?」

405: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/25(水) 21:23:01.82 ID:iYk/qpkh0
~ファミレス組

鈴谷「へー、それで古鷹と相討ちになって引き分け?」

足柄「そうねぇ。…まさか相討つとは思わなかったわ」

古鷹「かなり鬼気迫る表情で怖かったです」

足柄「あら、ご免なさいね?」

古鷹「いえ、大丈夫です!」

鈴谷「…しかし、まあ」ツンツン

足柄「何かしら、私のボディが気になる?」

鈴谷「…何と言うかね…凄い自信家だね?」

足柄「…まあ、そうね。でも、ただの空元気とかでは無いのよ?」

古鷹「と言うと?」

足柄「心の底から『勝つんだ、勝ちたい』って思えるなら、私は何時でもその気持ちを持ち続けたいの」

足柄「だから、何時でも自分に自信を持つ。…私は、それが正しい事だと思ってるわ」

鈴谷「…凄いね。…辿り着けるかな」

足柄「いつか辿り着けるわよ、勝ちたいっていう気持ちが本気ならね」

406: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/25(水) 21:29:59.80 ID:iYk/qpkh0
~提督組

提督「…結局決定事項か」

夕立「着いていくっぽい!」

野分「良く分かりませんが、お供します」

提督「はいはい…」

主任「良いねぇ、訳分かんない光景だねぇ」

提督「言葉が色々意味不明過ぎるな…」

主任「いやいや、褒めてるつもりだよこれでも」

提督「も少しマシな台詞があるはずだが?」

主任「あ、そうなんだ。それじゃあ頑張ってねぇ!」

提督「黙れ放任主義者」

主任「あぁ、弾切れみたいだねぇ」

提督「はったおすぞ貴様…まあ良い、行くぞ」

夕立「了解っぽいー」

野分「了解しました」

主任(大丈夫だよねぇ?…だと良いんだけど)

412: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/26(木) 20:39:17.99 ID:+rPePqxt0
~街中

夕立「何かごちゃっとしてるっぽいー」

提督「主任が舵取れない訳だ…注意力散漫過ぎるな」

野分「…そうですね」

夕立「…ん!美味しそうな匂いがするっぽい?」

提督「パン屋か…よし入るぞ、昼飯って訳でもないが腹を満たしとこう」

野分「お金はあるんですか?」

提督「俺は持ってきてるが…夕立」

夕立「なぁに?」

提督「金は持ってるか?」

夕立「持ってきてるっぽい!…はい!」スッ

提督「…も少し警戒しような…うわ、万札か。スリに注意しろ、OK?」

夕立「ちゃんと気を付けるっぽい!」

野分(『っぽい』と言うのは口癖なんでしょうか?)

413: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/26(木) 20:47:00.02 ID:+rPePqxt0
~店内

>ラッシャーセー

夕立「ふわ…選り取りみどりっぽい!」

提督「…値段キツいしセーブすっか…野分」

野分「はい、何でしょう」

提督「トングと取り皿を持て」

野分「え、野分はお金持ってきてないですし…」

提督「奢りだ、と言うかそれぐらい察しろ。…法外な量取らなきゃ良いんだ、好きに選べ」

野分「…分かりました、見てきますね」

提督「おう。…夕立、ちょっとこっち来い」

夕立「何かあったっぽい?」

提督「買うのは二千円迄にしとけ」

夕立「そんなに沢山買わないっぽいー」

提督「なら良い。自由に見てこい」

夕立「分かったっぽい!」

414: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/26(木) 20:56:47.04 ID:+rPePqxt0
提督(この匂いは…んー、取り敢えず値段そこそこなだけはあるな…)

提督(…帰ったらレシピ探すとして…ついでだから小麦粉その他も買うか?)

提督(鎮守府の近くなら…良し、あるな。帰りに寄るか)



夕立(う~、迷うっぽい…)

夕立(チョココロネとロールパン…いや、あそこのチュロスも…)

夕立(でも、値段高いっぽい…さっきの3つだけで2000円越しちゃうっぽい…)



野分(どれにしましょうか…あんまり高いと司令が困りますし…)

野分(…でも、だからと言って遠慮すると心配しますね…)

野分(…むう、結構悩みますね…)



店員(鬼とぽいぽい美少女と銀髪美少女…)

416: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/26(木) 21:05:59.33 ID:+rPePqxt0
提督「………」シュー

提督「熱いな……!」シュー

提督「…ヤバい眠い…とっとと済ますか」

提督「これとこれとこれだ、あと食パン一斤!」



夕立「良し、チョココロネとあんパンで…」

夕立「やった、二千円越えてないっぽい!」

夕立「これを買うっぽいー」



野分(…選びはしたものの…どれがどんなものか分かりません…)

野分「…司令に聞けば分かるかしら?」

野分「司令、…司令?」

提督「…」ゴソゴソ

提督「これ、で多分足りる筈だ、四千円」

野分「司令?大丈夫ですか?フラフラですよ?」

提督「分かってる。さっき公園見つけたから、そこで休む」スタスタ

野分「司令…?」

417: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/26(木) 21:14:33.74 ID:+rPePqxt0
>>415
フィーリング、もしくは高級パン屋ってことで


~公園

提督「…あ、来た…」

野分「お釣りが出たので返します…本当に大丈夫ですか?」

提督「ん、これに入れとけ…大丈夫じゃないな、問題…頭痛い」

夕立「頭痛っぽい?それなら休んだ方が良いっぽい!」

野分「…時間にも余裕がありますから、暫く休みましょう」

提督「…悪いな、言っとくべきだった…言い訳すると、寝起きでも無いのにこうなるとは」

野分「そう言うのは後でちゃんと聞きますから。今は休んでください」

提督「悪い…暫く寝るかもしれん…あー」バタリ

野分「しれ…大丈夫、ですね。寝てるだけです」

夕立「提督さん、寝ちゃったっぽい?」

野分「ええ、寝てるだけです。…どうしましょうか」

夕立「んー、取り敢えず待つしかないっぽい」

野分「そうですね…待ちましょう」

419: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/26(木) 21:24:37.89 ID:+rPePqxt0
~約一時間後

提督「…っく…」ムクリ

提督(…多少マシにはなってるか…)

夕立「起きたっぽい?」

野分「…ふわ、あ、起きましたか。調子はいかがですか?」

提督「大分な。…帰る頃には落ち着いてるだろ」

野分「…あまり、無理はしないでくださいね」

提督「一応気を付けてはいるんだが…まあ気を付ける」

夕立「この後は何処に行くのー?」

提督「…俺この辺来たこと無くてな…この辺の地理は分からんが、道は覚えて」>ガシャコン

夕立「な、何の音?」

提督「俺の携帯電話…主任からメールだ」

『件名:大体終わったってよ』

『そろそろ自分とこの艦娘拾って帰ったらどうかってさ』

提督「…元帥は無いから…第四か?…相変わらず色々足りない…」パタン

提督「そろそ帰るってよ…取り敢えず集合場所行くぞ」

夕立「分かったっぽい!」

420: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/26(木) 21:31:59.01 ID:+rPePqxt0
~集合場所・最初の広場

提督「…お帰り、では無いか。バイトはどうだった?」

鈴谷「えーっとねぇ、古鷹ちゃんがですねぇ…」ニヤニヤ

古鷹「ちょっと、言わないでってば…店員さんが優しかったですよ」

提督「そうか、そりゃ良かった…」

主任「良い訳無いでしょうが。何とかなりそうだから良いけどさ、一歩間違ったら大惨事だからねアレ」

提督「…現実は小説より奇なり、って事で良いな」

主任「…相変わらず起こった事に無頓着な…」

第四「二人とも来てましたか。そちらはどうでした?」

主任「やあやあ第四、こいつがやらかしかけた以外は大体大丈夫だったよ?」

第四「トラックのアレですか」

提督「収まってんだから良いだろう」

第四「…まあ良いです。解決してますし」

主任(て言うか何で解決したのかねアレで)

421: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/26(木) 21:38:09.96 ID:+rPePqxt0
足柄「あら、第三の」

提督「…あー、餓えた狼?」

足柄「よくもまあご存知で」

提督「…何か悪い」

足柄「え、いやそう言うつもりじゃなくってね?」

第四「よくある事です、気にしない方向で喋ってください。…報告は明日以降に書類上でしましょう」

夕立「パン買ったっぽい!」

主任「え、パン屋寄った?」

提督「寄った。高かった。まあ良いだろ」

主任「高給取りだしねぇ」

夕立「時雨ちゃんと分け合いっこするっぽい!」

野分「あ、代金ありがとうございました」

提督「…第四、抑えろ」

第四「…何時もの事ですから」

古鷹(話が纏まらない…)

422: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/26(木) 21:46:35.16 ID:+rPePqxt0
~電車内

提督「…」Zzz

古鷹「…余程疲れたんでしょうね…」

鈴谷「みたいだね…なるべく起こさないであげよ?」

古鷹「ですね…野分ちゃん?」

野分「…」ニマニマ

鈴谷「…はっはーん、さては何かあったなー?」

野分「…はっ、はい?何でしょう」

鈴谷「野分ちゃーん、…提督と何かあったね?」

野分「へっ…えっ、と。その…」

鈴谷「大丈夫大丈夫、誰にも言いふらさないからさー。ほら、古鷹も言わないでしょ?」

古鷹「え?えーと、まあそうかな」

鈴谷「だってさ。ほらのわっち、言っちゃいなさいよ」

野分「…司令が、途中疲労でバテまして…」

鈴谷「うんうんうんうん、んでんで?」ニヤニヤ

野分「その…膝枕、しちゃいました…」ニヘラ

鈴谷「…ふわー、良い子だねのわっち。私とは大違いだねー…」

野分「へ?おかしいですか?」

鈴谷「いやね、何か敗北感を感じてね…あー、まあ気にしないでね」

野分「?」

423: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/26(木) 21:48:15.61 ID:+rPePqxt0
野分は純粋な良い子だと思う
短いですが今日はここまでと言う事で
では

427: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/27(金) 20:27:14.65 ID:58cokAuQ0
~第三鎮守府・執務室

提督「…」

叢雲「…?」カリカリ

提督「…っ、がっ…」ガックン

提督「…首…」サスサス

叢雲「…疲れてるなら、休んでも良いけど?」

提督「…目の前の紙を処理したらな」

叢雲「…まあ、その量なら出来るでしょうけど…ちゃんと寝てるの?」

提督「多分な」カリカリ

叢雲「自分の事なのにやけに曖昧ね」

提督「自分が何したいのかいまいち分かってないからな…」

叢雲「どういう意味よそれ…ほら、手が止まってる」

提督「…ああ、うん…」フラフラ

叢雲「…その書類も私がやっておくから、寝てきなさいな」

提督「ああ?…それはちょっと抵抗がある…」

叢雲「さっきからフラフラじゃないの、良いから休んできなさい」

提督「…分かった」

428: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/27(金) 20:35:46.90 ID:58cokAuQ0
~数分後

叢雲「…よし、終わりと」

叢雲「んー…確か鈴谷と古鷹と、後野分だったかしら?」

叢雲「聞いてみましょ」

叢雲「司令官は…」ガチャ

提督「…」Zzz

叢雲「…ホントに何があったのかしらね…」

~広間

叢雲「野分、聞きたい事があるのだけど」

野分「はい、何でしょうか?」

叢雲「司令官は何をしに出掛けたの?」

野分「艦娘のイメージ向上のための…例えばバイトとか、そう言う事の引率、ですかね」

叢雲「…それだけ?」

野分「ええ、…あ、でも途中で一度バテて休憩しましたね」

叢雲「バテたって、そんなに忙しかったの?」

野分「いえ、そう言う訳ではありませんでした。…日頃の疲れが出たのかもしれません」

叢雲「日頃の疲れ…あり得るかもしれないわね」

429: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/27(金) 20:47:00.12 ID:58cokAuQ0
~数時間後・提督私室

提督「…う」シュー

提督「…最近多いな…っか、熱いっての…」バサッ

携帯電話<サンバイアイスクリィィィィィィィィム!!!

提督「…いつかアラーム変えよう」

提督「…うわ、結構寝てたな…」

提督「今から…まだ眠いな…」シュー

提督「…メモだけしとくか」カリカリ

提督「メモ終わり…まだ寝とくか…」バサッ

叢雲「ちょ、ちょっと!今のは何!?」ガチャ

提督「…三倍アイスクリームがどうかしたか」

叢雲「え、ホントに三倍アイスクリームだったの…ってそうじゃなくて!」

提督「…用事があるなら手短に頼む」

叢雲「えっと、今喋る気力はあるかしら?」

提督「無い。…も少し後にしてくれ…あ、明日の仕事はそこのメモの通りにしといてくれ…」

叢雲「分かったわ。…え?明日?」

提督「しばらく起きんから、そのつもりで…」モゾモゾ

叢雲「え?ちょっと!…はぁ、明日も駄目なのね…まぁ、仕方無いわね。聞ける時に聞きましょ」

430: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/27(金) 20:55:07.01 ID:58cokAuQ0
~翌日

青葉「あれ?司令官は何処へ?」

叢雲「自分の部屋で寝てるわ」

青葉「珍しいですね、いつもは真っ先に起きてるんですけど」

叢雲「そうなの?」

青葉「そうなんですよ。青葉も早起きなので、明け方に良く外で会うんです」

叢雲「…そう言うあんたは何をしてるのかしらね?」

青葉「そうですねー、運動も兼ねて色々見て回ってますね」

叢雲「盗撮とか、そんなことしてないでしょうね?」

青葉「しません懲りました」

叢雲「ふーん…あ、今日の秘書艦はあなたよ」

青葉「おっと、青葉がでしたか。頑張りましょうかね」

叢雲「後、今日は多分起きないからこれの通りに仕事しろ、だそうよ」

青葉「はーい」

431: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/27(金) 21:06:10.89 ID:58cokAuQ0
~執務室

青葉「失礼しまーす」ガチャ

シーン

青葉「…くうっ、司令官がいないと物寂しいですね…」

青葉「で、メモは…何々?開発が…」

<サンバイアイスクリィィィィィィィィム!!!

青葉「…えっ、何ですか今のは」

青葉「…三倍アイスクリーム、ですかね?司令官のお部屋から聞こえたような?」スタスタ

<サンバイアイスクリィィィィィィィィム!!!

青葉「ぴぃ!な、何なんですか一体…」

<サンバイアイスクリィィィ

青葉「…ありゃ、止まった?」

青葉「…まあ、気にせずお仕事始めちゃいましょう」

青葉「…はっ、もしかしたらさっきの三倍なんとかは幽霊か何かの仕業!?」

シーン

青葉「…ぐぬぬ、一人じゃ寂しいですね…」カリカリ

432: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/27(金) 21:11:36.68 ID:58cokAuQ0
青葉「…」カリカリ

青葉「…」カリカリ

青葉「…」カリカリ

青葉「…沈黙が、沈黙が辛い…!」

青葉「誰か人を呼んで、手伝ってもらいましょう…」

~数分後

木曾「…で、俺が呼ばれたと」

青葉「はい、一人じゃ寂しかったので」

木曾「まぁ別に良いぜ…ただな」

青葉「?」

木曾「…俺は、書類仕事苦手だから…あんまり期待しないでくれ」

青葉「それは大丈夫です。…沈黙が辛いんです」

木曾「別に喋る事があるわけでも無いが…」

青葉「良いんです!一人じゃなかったらそれで良いんですよ!」

木曾「そ、そうか?」

433: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/27(金) 21:20:54.37 ID:58cokAuQ0
木曾「…」カリ…カリ…

青葉「…」カリカリ

木曾「…ん?何だこりゃ…艦娘を解体しろ?」

青葉「え?解体、ってどういう事ですか?」

木曾「えっとな…何か良く分からない組織の人が送ってきた手紙みたいなもんだが…うわ」

青葉「何が書いてあるんですか?見せてくださいよぅ」

木曾「艦娘に対する…罵倒とか非難とかを遠回しに沢山」

青葉「…朝のニュースであった艦娘のイメージ向上キャンペーンと関係あるんですかね」

木曾「あいつも出向いたらしいな…まあ無関係じゃないだろ」

青葉「だとしたら、青葉達も何か出来ますかね?」

木曾「まあ何も出来ないって事は無いだろ。…その前に、だ」

青葉「その前に?」

木曾「…これを、終わらせてから考えようか」

書類<いやそんなに多くないだろ

青葉「ですねー」

434: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/27(金) 21:27:30.53 ID:58cokAuQ0
木曾「…」バタリ

青葉「倒れるにはまだ早いですよ…」カリカリ

木曾「苦手なんだっての…」カリ…カリ…

青葉「ほら、もう少ししか無いですから。頑張りましょうよ」カリカリ

木曾「ぐう…」カリ…カリ…

青葉「…あ、青葉の分は終わりました」

木曾「…終わったぁ!…はぁ」バタリ

青葉「頑張りましたねー…おや?」

木曾「どうした…おっと、ようやく起きたか」

提督「…一応な…」

青葉「調子はいかがですかー?」

提督「…割と元気ではあるな」

木曾「…そういや、野分に聞いたぞ。倒れたんだってな?」

提督「…そうだが、それが?」

木曾「いや、何があったのかと思ってな」

435: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/27(金) 21:36:10.33 ID:58cokAuQ0
提督「…俺にも原因は分からん」

青葉「倒れたんですよ?理由が無いなんて事はないでしょう」

提督「それは当たり前だが…」

木曾「単なる寝不足だったりしてな?」

提督「……」

木曾「…思い当たる節があるのか?」

提督「…ここ最近に寝た記憶が無い」

木曾「…本当に寝てなかったのか?」

提督「昨日…じゃなくて一昨日は…寝てないな…」

木曾「寝てないんじゃないか…寝不足は危険だぞ?」

提督「いや大分焦ってる…」

木曾「…まさかとは思うが」

提督「一昨日の更に昨日と、もう一つ昨日と、…四日は寝てない」

木曾「四日!?何でそんなに寝なかったんだ!?…と言うか、何故誰にも言わない!?」

提督「何時もと同じように動けたからな…調子が悪いわけではなかったし、特に問題視しなかった」

木曾「…これからはこう言う事の無いように、ちゃんと睡眠を取れよ?」

提督「気を付ける…」

436: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/27(金) 21:48:28.26 ID:58cokAuQ0
青葉「あのー、1つ良いですか?」

提督「ん、何だ?」

青葉「青葉がここに来た時に、三倍アイスクリームって聞こえたんですけど…」

提督「…あれか、ちょっと待ってろ」ガチャ

木曾「…どういう意味だ?アイスが三倍?」

青葉「青葉も分かりません。司令官はご存知みたいですけど」

提督「…アラームは…これだ。多分これだと思うが」

携帯電話<サンバイアイスクリィィィィィィィィム!!!

青葉「あ、これですこれです!どういう意味なんですかこれ」

提督「いや、これ英語だぞ。空耳の一種だろ」

青葉「英語!?これ英語なんですか!?」

提督「英語。確か…some body’s scream、だったか?」

青葉「…普通に英語が分かりません」

提督「俺も良く分からんが、意訳するとしたら『この体の叫び』とかだろうな」

青葉「…やっぱり良く分かんないです」

提督「金剛なら分かるかもしれんな」

437: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/27(金) 21:55:40.75 ID:58cokAuQ0
提督「っと、そうだ青葉」

青葉「はい?何ですか?」

提督「艦娘に反対するような事が書かれた紙はあったか?」

木曾「これの事か?」

提督「貸してくれ…これだな、他にいくつある?」

木曾「俺が分かる範囲ではそれだけだが」

青葉「青葉はそれ以外見てないので、多分それだけだと思いますよ」

提督「そうか。…ニュースで、例のキャンペーンの事とかは流れたか?」

青葉「朝にありましたね。好意的な感じで伝えられてました」

木曾「新聞にもあったぞ、こっちも大分好意的に受け取ってるみたいだが」

提督「結構早いな出回るの…まあ良いイメージ持たれるんなら問題無いし、良いか」

青葉「ネットではどうですか?」

提督「それもそうだな、見るか」

438: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/27(金) 22:14:10.95 ID:58cokAuQ0
提督「…少しだけ、本当に少しだけ考えてたが」

木曾「俺も日本人だとは思うが、日本人ってこう言うもんなのか?」

青葉「青葉の事ではないでしょうけど、何か複雑です」

『緑と水色の中間みたいな髪の子が滅茶苦茶デカイ、何とは言わんが』

『アラサーOLがバイトしてた件について』

『嘘みたいだろ、それ艦娘なんだぜ』

『ヤクザみたいなのと銀髪少女と白髪少女がパン屋行ってた』

『そのヤクザが銀髪の子に膝枕されていた事を知らんようだな』

『クールビューティーさんを忘れるなよお前ら』

『デンドロビウムさんも忘れるんじゃないよ』

『茶髪の左目が光ってた子を忘れてもらっては困るな』

提督「デンドロビウムって誰だよ」

木曾「その上のクールビューティーさんとやらも誰だ」

青葉「アラサーOLってどんな言われようなんですか」

439: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/27(金) 22:16:10.54 ID:58cokAuQ0
主任の所にはクールビューティーな空母とデンドロビウムな戦艦がいます
今日はここまでと言う事で
では

442: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/28(土) 19:58:33.19 ID:Hfr9GALv0
どうも1です
更新始めていきますね
>>441
姉の方です
主任の所の艦娘はあんまり出ませんが

443: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/28(土) 20:04:05.89 ID:Hfr9GALv0
~夕方

提督「…夕張か?」

青葉「…多分、そうじゃないかと」

提督「まあ変な物作るのアイツだけだしな…」

資材表<ちょっと鉄少なくね?

青葉「…どうしますか?」

提督「まあ無難に説教…いや」

青葉「?」

提督「ちょっと面白い処刑方法を思い付いた」ニヤリ

青葉「…ほうほう?」

提督「新聞とかではないから、お前の出番は無いぞ」

青葉「えー…あ、青葉はもう下がっても?」

提督「構わん、てかついでだから夕張呼んでこい」

青葉「分っかりましたー!」

444: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/28(土) 20:09:59.28 ID:Hfr9GALv0
夕張「…」

提督「よう夕張」ニッコリ

夕張「ど、どうも…」

夕張(殺される…絶対何か企んでる顔だこれ…!)ガタガタ

提督「…勝手に資材を使うな、俺はその辺に関して拘るし譲らない」

夕張「は、はいぃ…」

提督「まあ、さしてしつこく言う気は無いが…ちょっと付き合え」

夕張「な、何でしょう…?」

提督「ちょっとゲームで何本か勝負しようと思ってな」

夕張「へ?え、勝負?」

提督「勝負。…ハンデとかは無しで、真剣に」

夕張「えっと、良いですけど…何でまた?」

提督「何でだと思う?」

夕張「…分かりません」

提督「まあその内分かるだろ」

445: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/28(土) 20:15:50.15 ID:Hfr9GALv0
~第一戦目・某太鼓からやーらかいタンク

夕張「…あんまり難しかった覚え無いんですけど」

提督「裏譜面だぞこれ」

夕張「あー、ありましたねそういうの…でもこれは勝てますからねー」

提督「持久力はどれだけ保つかな?」

夕張「?」

~数分後

夕張「…腕痛い」300ちょっと

提督「だろうな、体力面に偏りすぎてる事で有名なネタ譜面だし」フルコン

夕張「何で平然としてられるんですか…」

提督「慣れてるしな」

夕張「…うぇー…」

446: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/28(土) 20:25:00.44 ID:Hfr9GALv0
~その後

夕張「」チーン

提督「まあ予想はついてた、経験が違うし」

夕張「むぐぐ…勝てる気がしない…」

提督「はいはい、頑張れ…そろそろ飯食べるぞ」

夕張「はーい…」

~食堂

提督「今日は…日替わり定食で良いや」

時雨「あれ、調子はもう大丈夫なのかい?」

提督「派手に寝不足起こしただけだったからな、寝たらどうにかなった」

時雨「派手な寝不足って聞いた事無いけど…まあ元気そうだから良いのかな?」

提督「良いんじゃないか?…そうだ、時雨」

時雨「質問かい?良いよ、何でも聞いてよ」

提督「そこまでの話でも無いが…時雨の練度今いくつだ?」

時雨「えーと…確か妖精さんの言う二度目の改造が出来るくらい、だったかな」

提督「じゃあ近々改造だな…あ」

時雨「?何か忘れ物かい?」

提督「一度目の改造したっけか?」

時雨「…君は、記憶力に変な方向性でもあるのかい?」

提督「…覚えとかないとな…」

447: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/28(土) 20:38:31.53 ID:Hfr9GALv0
~翌朝

提督「…アグレッシブな事で…」

『艦娘は軍国主義の象徴とも言える存在であり、日本を…』

提督「軍国主義ね…言ってる余裕がある程度には仕事してる訳だ、誰か給料上げてくれねーかな」ピッ

提督「…改造と、開発と、後何かあったっけか?」ゴソゴソ

提督「…場当たり的に、は不味いんだろうが…出来ないものは出来ないんだよなぁ」

提督「まあ良いや、今日の秘書艦は…金剛か」

~昼頃・執務室

金剛「テートクー、ティータイムにしませんカー?」

提督「それは良いが、その前に聞け」

金剛「何デスカー?」

提督「理由は知らんが、今日は艦娘を解体云々の紙が無い。割と早めに行動したからだと思いたいが」

金剛「…あー、あの…それがどうかしたデース?」

提督「この後どうしようか」

金剛「…what?どういう意味デース?」

448: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/28(土) 20:58:02.73 ID:Hfr9GALv0
金剛「…キャンペーンは続けるけど何すれば良いか分からない、そういう事デスカ」

提督「そう言う事だ。…アピールの類いをした事無くてな」

金剛「デモ、初日は一緒に行ったハズデース」

提督「初日はある程度第四が決めてただけで、俺は言われた事を中継して指示しただけだ」

金剛「…これは難問デスネ…」

提督「まあそう言う訳だ…一々考えるの嫌いでな」

金剛「ムー…あんまり良さそうなのは思い付かないデース」

提督「はぁ…いっそこう、殴り合いに発展してればすぐにでも終わる話なんだが」

金剛「考えが物騒過ぎませんカ?」

提督「怪我しないよう拳をめり込ませる位は出来るから、傷害を言われない程度には出来る」

金剛「そう言う話じゃないデース…じゃあもう第四の提督さんに聞けば解決するハズデース」

提督「それで済めば話は早いがな」

金剛「…無理デスカ?」

提督「友人の関係ではあるが、だからといって仕事中に電話かける気にはならん」

金剛「…最終手段という事にしておきまショウ」

449: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/28(土) 21:05:54.16 ID:Hfr9GALv0
~少しして

提督「…あ、かかった」

警察官『はい、警察です。何かありましたか?』

提督「自分、第三鎮守府の提督なんですが」

警察官『あー、この前の人が言っていた方ですね』

提督「あれ、ご存知で?」

警察官『ここに来ると予言する、とか言ってましたよ』

提督「…?あ、それでですね、もしそちらの都合がよろしければ…」

警察官『艦娘のイメージ向上キャンペーン、のお話ですよね?』

提督「ああ、はい。…そちらにお伺い出来れば、と考えておりますが。よろしいでしょうか?」

警察官『少々お待ちください……はい、問題ないそうです』

提督「そうですか?それは良かった。それでは日時等を…」

金剛(…誰デース?)

金剛(凄い口調が丁寧デース…まるで別人デース…)

金剛「…恐ろしい人デスネ…」

提督(何のこっちゃ…?)

450: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/28(土) 21:21:31.02 ID:Hfr9GALv0
提督「…はい、はい、分かりました。では、これで。当日にお会いしましょう」ピッ

提督「…疲れた」

金剛「お疲れ様デース。今丁度紅茶とスコーンを出した所デース、一緒にティータイムしまショー!」

提督「スコーンか、スコーン作った事は無かったな」

金剛「…テートクに質問がありマース」

提督「何だ?」

金剛「テートクが今まで作った事の無いお菓子って、何がありますカー?」

提督「さっき言ったスコーンに…あんパンとカレーパンは無いな」

金剛「待って、チョット待ってクダサーイ」

提督「何だ?」

金剛「あんパンもカレーパンもお菓子のレベルを越えてると思いマース」

提督「食パンも菓子に入れられる調理法があるだろう、…名前忘れたけど」

金剛「イヤイヤ、パンは流石にハイレベル過ぎマース。もっと簡単な奴デース」

提督「んー、じゃあこし餡とキャラメル…後は外国の、サルミアッキとかそう言う奴だな」

金剛「本当に料理好きデスネー、何でそんなに好きなんデスカ?」

提督「暇で暇で仕方無かったから、料理に手を出したら予想以上に楽しくてな。で今に至ると」

金剛「…好きこそもののなんとか、って事デスネー」

451: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/28(土) 21:36:50.95 ID:Hfr9GALv0
~夕方頃

提督「…」ヒュヒュヒュ

提督「…そいや、っと」ポーン

ドラム缶<おい待て用途がちがアッー

提督「…やべ、高い…は」ガッシ

提督「よいしょっと…」ゴロンゴロン

提督「…体動かすのはもう良いか…」

鳳翔「…何の運動なんでしょう?」

提督「…そこまで考えてはいなかったな」

鳳翔「はぁ…?まぁ、良いですけれど。…やっぱり不安ですか?」

提督「…さあ?」

鳳翔「さあって、自分の事でしょう?」

提督「自分の事が全部頭にある訳でも無いんでな…そう言う事は考えたくない」

鳳翔「…頭を使う作業は苦手ですか?」

提督「面倒だから嫌だが、人並みにはこなせるぞ」

鳳翔(…前途多難ですね)

452: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/28(土) 21:47:22.23 ID:Hfr9GALv0
鳳翔(…聞くだけ、聞いてみましょう)

鳳翔「提督」

提督「何だ?」

鳳翔「…こう言う事を聞かれるのは、嫌かもしれませんが」

提督「嫌かどうかは俺が判断する事だ。…何だ?」

鳳翔「…今、生きていたいと思いますか?」

提督「…まだ気が早い、だとさ」

鳳翔「…結論を決めるには、ですか?」

提督「違う。…わざわざ変えるのが、だ」

鳳翔「何を、ですか?」

提督「それは分からん。未だにな」

鳳翔「…未だに?」

提督「何を変えたくないのか分からんし、そもそも変える事が出来るかすら分かってない」

提督「…要するに逃げだ、考えたくないって訳だ」

鳳翔「…私は諦めませんからね。必ず、心の底から生きている事を楽しめるようにします」

提督「その辺については俺が喋る事じゃ無い。…一応、頑張れと言っとく」

鳳翔「自分の事ですからね…」

457: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/29(日) 16:59:26.79 ID:36xVpTBv0
~二日後・警察署内

提督「…中身初めて見た」

警察官「一応機密とかが無い訳でもないんで、他所に喋らないでくださいね」

提督「その辺は守ります。…誓約書でも書きましょうか?血判で」

警察官「書いても良いですけど普通の判子でお願いします」

提督「まあ書いてあるんですけどね、拇印で」ペラッ

警察官「…自分がサインするだけですか」カキカキ

提督「手間を取らせる訳にもいかないので」

警察官(…聞いてた話と全然違うな…生真面目で我が強いとか言ってたけど)

警察官(割と低姿勢だし、生真面目って言うほどガチガチでもないし…)

提督「何かありました?」

警察官「あ、いえ。何でもありません」

提督「さいですか」

瑞鳳(…本物?)

金剛(多分その筈、デスガ…)

翔鶴(ちょっと、想像つかないです…)

458: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/29(日) 17:05:55.80 ID:36xVpTBv0
警察官「…では、今日の予定は以上です。何か質問などあれば今の内に聞いてください」

提督「…質問無し、あるか?」

瑞鳳「特に無いです」

金剛「ワタシも無いデース」

翔鶴「私もありません」

警察官「分かりました。それぞれに担当が付きますので、担当の指示に従って動いてください」

「「「了解」」」

提督「…で、俺はあれか」チラッ

パトカー<さあ、乗るがよい

瑞鳳「ここで事務仕事するとは思ってなかったなぁ…」

金剛「私はテートクと一緒に動けるからノープロブレムデース!」

翔鶴「瑞鳳ちゃん、一緒に頑張りましょう?」

瑞鳳「そうですねー」

459: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/29(日) 17:19:00.56 ID:36xVpTBv0
~提督・金剛チーム

警察官「さて、今からパトロールっす。…割と何も無いんすけどね」

提督「あれです、警戒するに越したことは無いですし」

警察官「あー、あんま堅苦しいの得意じゃないんで。ため口で良いっすよ」

提督「あ、良いんだな?じゃあそうする」

警察官(切り替え早いなこの人)

金剛「今からどこに行くんデスカー?」

警察官「町をぐるっと回る、て感じですかね。警察がいるぞって示すわけです」

提督「威力偵察って事だな、警察の単位ならそっちのが多いだろう」

警察官「単位?…まあ警察のパトロールならそんなもんじゃないすかね?この町割と小さいし」

金剛「小さな町ではコミュニティがキツイって聞いた事ありマース」

警察官「良く知ってますねそんな事…そうっすよ、特に田舎は分かりやすいっすね」

提督「田舎は日常風景に村八分がありうるからな、騙されて死にかける人がどれほどいるのやら」

警察官(結構恐ろしい事をさらっと言うなぁ)

金剛「ところで、なんで警察なのに警察の服じゃないんデスカ?」

警察官「私服警察、って奴すかね。まあこれだとその辺のサラリーマンっぽいでしょ?」

提督「公務員っちゃ公務員だけどな」

警察官「チッチッチッ、地方公務員と国家公務員じゃ格が違いますよ、格が」

提督「目の前にいるのは軍人だがな?」

警察官「…あらら、そうでした」

460: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/29(日) 17:28:12.35 ID:36xVpTBv0
提督「一応聞いとくと、今は何を目的に動いてる?」

警察官「んー、まあ迷惑行為の取り締まりってとこっすかね」

金剛「もし犯罪が起きたら駆けつけるんデスネ?」

警察官「そりゃ勿論。犯罪者捕まえるのが仕事っすから」

提督「まあそりゃそうだが」

<うおおおお!

<この引ったくりが!

<やめイタタタタタ!

提督「どっちを止めるべきかなアレは」

警察官「両方止めるんですよこう言う時は!」

金剛「過剰防衛はNo!なんだからネー!」

提督「緊急避難はしても問題は無いがな」

警察官(何かメタい)

461: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/29(日) 17:40:36.06 ID:36xVpTBv0
警察官「はいはい落ち着いて、ね」

主婦「引ったくりにあって落ち着ける訳無いでしょ!」

提督「落ち着かなくても良いが落ち着いた方が多分マシだから落ち着け」ミシッ

引ったくり「イタタタタタ!」

金剛「やり過ぎデース、私が抑えマス。テートクは…周りの人に事情を聞いてきてくだサーイ」

提督「…分かった」

引ったくり「チャンス…」

金剛「な訳無いでショー!?」ミシッ

引ったくり「ぎにゃぁぁぁ!」

提督「…警察官にやらせるべきだったかな」

~数分後

提督「少なくとも話を聞く限り現行犯だな」

警察官「まあそうっすよね、て訳で逮捕ね」スッ

引ったくり「あああああ!」ブンブン

警察官「うわっ、と…抵抗するなら尚更っすね、公務執行妨害追加っと」

金剛「言ってる場合じゃないデース。早くおさえまショー」

提督「そうだな、じゃあ転ばすか」ガスッ

引ったくり「あああああ!?」

警察官「はい逮捕ー!」ガチャ


462: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/29(日) 17:48:23.68 ID:36xVpTBv0
~少し時間を遡って、瑞鳳・翔鶴チーム

警察官「まあ、基本的には雑用任せる事になりますが…」

瑞鳳「大丈夫です、きっちりこなします!」

翔鶴「ええ、頑張ります」

警察官「はい、お願いしますね。…とりあえず手始めに…」

~数分後

瑞鳳「~♪」

翔鶴「楽しそうね?」

瑞鳳「まあ、結構楽しいです!…で」

翔鶴「?」

瑞鳳「出来たらちゃん付けはやめて欲しいかなーって」

翔鶴「あ…何時も気を付けてはいるんだけど、つい癖で…」

瑞鳳「何時もそう言ってるし。…まあ嫌じゃないから良いけどさー」

翔鶴「次はちゃんと覚えておくから。…あ、そうだ」

瑞鳳「何?」

翔鶴「帰ったら、卵焼き教えて欲しいなって」

瑞鳳「勿論!頑張っちゃうからねー!」

野郎’s (((可愛い)))

463: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/29(日) 17:56:07.32 ID:36xVpTBv0
~数分後

瑞鳳「…書類仕事は嫌~…」

翔鶴「誤字が無いか確認するだけなのに…」

瑞鳳「こんなに文字いっぱいあるんだよ~…目が痛くなっちゃう」

翔鶴「まあ、確かに文字は多いけど」

警察官A「あのー、苦手なら自分が…」

警察官B(お、果敢にも行った)

瑞鳳「…ぐぐぐ…大丈夫です!やり遂げて見せます!」カッ

警察官A「あっはい…」

警察官B(フラれたな)

警察官C(…俺にもまだ可能性はある!)カッ

警察官D(結婚しよ)

警察官E(結婚…あ、もうしてたな)

警察官F(小さい)

瑞鳳(凄い視線を感じる…!)

464: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/29(日) 17:57:24.41 ID:36xVpTBv0
今回はここまでと言う事で
次回は19:30以降を予定してます
では

466: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/29(日) 20:07:12.45 ID:36xVpTBv0
どうも1です
更新始めていきますね

467: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/29(日) 20:13:10.16 ID:36xVpTBv0
~警察署内

提督「どうも」

警察官「あ、そろそろ交代ですか?」

提督「それもありますが」

引ったくり「…」

提督「引ったくり…窃盗か、後公務執行妨害の現行犯で逮捕です」

警察官「ああ、さっき連絡来ましたね…分かりました、預かります」

提督「お願いします」

金剛「交代デスカー?今度は何をするんデース?」

瑞鳳「雑務かな?」

金剛「オゥ瑞鳳、雑務って何デスカ?」

瑞鳳「えーと、掃除とか、書類に不備が無いかのチェックとかかな」

金剛「なるほど…」

提督「翔鶴は?」

瑞鳳「すぐ来ますよ。…あ、来た」

翔鶴「あ、提督。交代の時間でしたね」

提督「そうだ、…筈だが、あってます?」

警察官「あってます」

468: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/29(日) 20:20:57.95 ID:36xVpTBv0
~瑞鳳・翔鶴チーム

警察官「どもー。美人さんっすね」

翔鶴「あ、ありがとうございます」

瑞鳳「…私は?」

警察官「『美人』と『可愛い』は同居しないんすよ、そしてどちらにも違う魅力があるんです」

瑞鳳「そ、そうなんですか」

警察官「まあ一緒に仕事すんのは今日限りっすけどね。一瞬でも幸せになれるんで良いっす」

瑞鳳「はぁ…?」

翔鶴「あの、仕事と言っても何をするんでしょうか?」

警察官「パトロールっすかね、基本的には町をぐるっと一周するっす」

翔鶴「パトロールですか、確かに重要ですね」

瑞鳳「偵察は大事だしねぇ」

警察官(同じ事言ってら)

警察官「とりあえず、ついてくれば良いっすよ」スタスタ

翔鶴「分かりました」

瑞鳳「はいはーい、出発ねー」

469: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/29(日) 20:28:22.30 ID:36xVpTBv0
警察官「まあ基本的に何も起きないんすけどね」

瑞鳳「まあねぇ。でも良い事じゃない?」

警察官「まあ警察の仕事が無いってのは良い事っすけど、そう簡単に無くならないんすよね」

翔鶴「警察と言う職業が無くならない理由は、そこに集約されるんでしょうね」

警察官「そっすね。…あー」

瑞鳳「どしたの?」

警察官「いや、男の人いたでしょ?…何かこう、何かを放ってたような気がしてて」

瑞鳳「何か、って何?」

警察官「こう、オーラと言いますか。近寄りがたいと言うか」

瑞鳳「私は感じた事は無いけどなぁ」

翔鶴「私も特に無いですね。…優しい人ですよ」

警察官「…何つーか、『怖い』じゃないんすよね」

瑞鳳「じゃあ『恐ろしい』?」

警察官「一番近いのはそれっすね…何が違うかって言われると分かんないっすけど」

瑞鳳「私は分かんないなぁ。時々料理教えてくれるし」

警察官「えっ」

470: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/29(日) 20:37:31.58 ID:36xVpTBv0
警察官「料理っすか?」

瑞鳳「うん、…あ、あの見た目で料理好きなのよ。割と本格的な料理作るのよ」

警察官「マジっすか…ちなみにどんな?」

瑞鳳「えーと、糠漬け?」

翔鶴「カレーは美味しかったですね…トンカツとか、多分色々レパートリーあると思いますよ」

警察官「糠漬け…これまたかなり本格派だなぁ」

瑞鳳「そうそう、他にもお菓子作るのも得意なのよー」

翔鶴「最近だと、羊羮を頂きましたね。お茶とマッチしてとても美味しかったんです」

警察官「なんすかそれ、女子力高いっすね」

瑞鳳「あー、確かに女子力は高いわね…女子である私が羨ましくなる位に」

警察官「軍人だし男だから、色々堅物だと思ってたけど全然違うっすね…」

翔鶴「中々面白い、と言うかかなり吹っ飛んだ人、とか言われてたそうですよ?」

警察官「まあ何か吹っ飛んでそうではあるっすね、聞く限り」

瑞鳳(…あれ、何か忘れてるような?)

警察官(ちなみに今パトロール中っすよ)

瑞鳳(直接脳内に…!?)

471: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/29(日) 20:46:09.17 ID:36xVpTBv0
~提督・金剛チーム

提督「…」ゴキゴキ

金剛(…喋る事が無いデース…)

提督「…よし終わり。次何やれば良いですかね」

警察官「仕事が早いですね…じゃあ次はこれで」

提督「了解」

金剛「あうぅ、離ればなれは嫌デース…」

提督「取り敢えず努力しろ、それ以上は言えんぞ」

金剛「ハーイ…」

警察官「…こう言う言い方は偉そうですけど、優秀ですね?」

提督「やる事が無い、何かに走る、やる事が増えない…そんなループが多かったので」

警察官「だから色々な方向に強くなったと?」

提督「手を抜かないと早く終わるんで、手を抜く事を覚えました」

警察官「…どういう事でしょう」

提督「友人が匙を投げたので、多分どうしようもないかと」

472: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/29(日) 20:51:55.09 ID:36xVpTBv0
金剛「…終わったデース!次は何デスカー!?」

警察官「終わりましたか、じゃあ次はこれです」

金剛「分かりマシター!」ガタッ

提督「…」ガタッ

金剛「…」ススス

提督「…」ススス

金剛「…」ガタッ

提督「何でこっちに寄るんだお前は」ガタッ

金剛「ダッテ、テートクの近くに居たいんデース!」

提督「…ボディタッチしないなら許可する」

金剛「許されたデース!」ガタッ

警察官「オフィスラブは難題ですよ」

提督「そんな事言わんでくれませんかね」

金剛「恋は障害があればあるほど燃えるモノデース!」

提督「さらっと爆弾投下していくんじゃねぇよ」

野郎’s(リア充爆発しろ)

473: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/29(日) 20:59:10.68 ID:36xVpTBv0
~夕方頃

提督「…」

金剛「テートク、大丈夫デスカー?」

提督「多分大丈夫じゃねぇな…」

瑞鳳「ただいま戻りましたー…え、提督に何があったんです?」

金剛「何だかお疲れみたいネー」

提督「一応言っとくが、根本の原因お前だからな」

金剛「what!?」

翔鶴(そう言えば、ボディタッチ苦手でしたね)

提督「…さて…今日はこれで終わりですかね?」

警察官「はい、終わりです。今日はありがとうございました」

提督「どういたしまして。…じゃ、自分達はこれで」

警察官「はい、さようならです。何時か会えると良いですね」

提督「こいつら目当てじゃなく?」

警察官「…まあ、正直言いますと自分も男ですので」

提督「ホモと言う最後の言い訳が残ってますよ」

警察官「自分はノーマルなので」

474: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/29(日) 21:08:05.11 ID:36xVpTBv0
~第三鎮守府・執務室

提督「…書類は…不備無しと」

翔鶴「今日は楽しかったです」

提督「新鮮な感覚忘れんなよ、その手の経験を自分の頭に残すのは良い事だ」

翔鶴「ええ、忘れません」

瑞鳳「失礼しまーす、翔鶴さんいますか…あ、いた」

提督「おう、翔鶴に用事か?」

瑞鳳「卵焼きを教える約束してたんですよ」

翔鶴「そう言う事でして…少し席を外させて戴きますね」

提督「おう、構わんぞ。…作りすぎんなよ」

瑞鳳「ちゃんとセーブしますー」

翔鶴「それでは、夕食の時に」バタン

提督「あいよ…」

提督「…流石にゲームしても許されるかね?」

提督「青葉呼ぶか…」

青葉「呼ばれて飛び出て青葉ですぅ!」ガタッ

提督「…ほぉ?」ジッ

青葉「うっ…?」

提督「何で天井から出てきたか、いや出てこれたか聞こうか」

青葉「…撤退です!」ガタッ

提督「逃がすか青葉ァ!ゲームに付き合え!」

青葉「うぇぇぇ!?ゲームですかぁ!?」

475: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/29(日) 21:20:03.30 ID:36xVpTBv0
~翌日・昼前

提督「…喜べ時雨」

時雨「何かな、嬉しい報告でもあったのかい?」

提督「艦娘反対を示す紙が無い」

時雨「前から来てたっていうアレだね。来なくなったんだ?」

提督「来てない。…お前の方にある書類に紛れてたりしないよな?」

時雨「…ぱっと見は、無さげだね」

提督「諦めんのが早すぎる気もするが、まあいい。逃げんならそれで終わり、っと」

時雨「良かったね、もう煩わされる事も無いかな?」

提督「さあな、その辺は分からん。忘れた頃に山ほど送りつけて来るんじゃないか」

時雨「まあ、その時は忘れてる程前の話って事になるからね。中々多かったりして」

提督「そんときは一つだけ残して、残り全部を迷惑メール扱いしよう」

時雨「来た時に考えようか。今は暫く一般人になってて貰おう」

提督「元々一般人だと思うが、まあ良いか。…相変わらずな事で」

時雨「何がだい?」

提督「お前の事を『少しだけ』『謙虚』だと思ってな?」

時雨「…ふふ、評価は変わってないんだね」

提督「意外と変わらないんだ、これが」

476: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/29(日) 21:30:39.00 ID:36xVpTBv0
携帯電話<おい、通話しろよ

提督「ああ?…第四か、何だ?」ピッ

第四『面白い話を聞きましてね』

提督「何だそれ、遠慮無く殴り合いでも出来るのか?」

第四『そう言う面白いではありません、深海悽艦ですよ』

提督「…なら、何でわざわざ携帯でだ?書類上の方が…ああ、面白そうな話だな」

第四『ええ、と言っても今は情報が少ないんですがね』

提督「何でも良い、言え」

第四『簡単に言うと、逃げ続ける深海悽艦、でしょうか』

提督「もう少し詳しく」

第四『ひたすら逃げて、今は何処かの陸上にいると思われます』

提督「詳しくてそれか?」

第四『人形だそうです、後は…人が近くにいても攻撃はしなかったそうです』

提督「…まさかと思うが、ここの姫さんと同じ様な?」

第四『多分、ですが可能性は高いでしょう』

提督「…調べる、と言いたいがもう情報が無いんだよな…なら個人的にやるか」

第四『行方不明になるんですか?』

提督「場所教えろ」

第四『…はぁ…ここから近い島です。こっちに来て話をしましょう』

提督「すぐは無理だ、明日で良いか?」

第四『構いませんよ、では』ピッ

477: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/29(日) 21:38:13.04 ID:36xVpTBv0
時雨「…また何かする気かい?」

提督「今回は死にかけたりなんてのは無いだろうから安心して良い」

時雨「深海悽艦、だろう?危険に決まってるじゃないか」

提督「普通はな。…駆逐悽姫呼ぶぞ」

時雨「?」

~数分後

駆逐悽姫「ナァニ?」

提督「こいつに近い性質を持ってんだと」プニプニ

駆逐悽姫「ンム、ナニスルノ」

時雨「…人を襲わない、って事かい?」

提督「多分な。因みに出所は第四だ、信用出来る」

駆逐悽姫「チョット、キイテルノ?」

時雨「あの身長が異様に高い人かい?…確か、長い付き合いがあるんだったね」

提督「そう言う訳だ。…明日あたり第四行くぞ」

駆逐悽姫「ムー…テイッ」ガスゥッ

提督「…脛は地味に痛いから勘弁してくれ」

時雨「そこで顔色1つ変えない辺りが良く分からないんだよね…」

478: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/29(日) 21:39:56.64 ID:36xVpTBv0
駆逐悽姫に脛をガスゥッされた所で今日はここまでと言う事で
では

482: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/30(月) 20:11:18.97 ID:rlecWyCz0
~翌日・第四鎮守府会議室

提督「…」

第四「…先程言ったようにこの辺りで身を隠しているかと」

提督「割と近いな、警戒はしておけ」

第四「無論です。…本気で突っ込む気ですか?」

提督「今回は駆逐悽姫も連れていくつもりだが」

第四「そう言う意味では無いんですが」

提督「俺に言外の意味を悟れとでも?」

第四「…あくまで囮に過ぎない、と言う可能性が否定出来る訳ではないんですよ」

提督「罠だからどうした、読めてるんなら対策出来るだろ」

第四「個人的に行くんなら対策も何もありませんよ」

提督「だからこその駆逐悽姫だ。…後は勘だな」

第四「…いくらなんでも気が早すぎです、もう少し待ってからでも遅くは」

提督「その間に誰かに倒されてみろ、深海悽艦は人類の敵だぞ?すぐに始末される」

第四「…はぁ。それでも少し様子見してからにしましょうね…行ったら本気で蹴り潰しますよ」

提督「…分かった…」

第四(全く…)

483: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/30(月) 20:20:44.39 ID:rlecWyCz0
第四「…そう言えば、ドイツから艦娘が来るそうですよ」

提督「あったな、この辺に関係無いから忘れてた」

第四「…本気で言ってませんよね?」

提督「……拒否権は?」

第四「あるとでも思ってるんですか?」

提督「…勘弁してくれ…ただでさえ憂鬱だってのに」

第四「もう少し信頼したらどうです」

提督「女子だぞ、しれっと消えるんだ…何で提督になろうとしたんだっけ」

第四「国家公務員だから、戦争で食える飯は美味いから、でしたね」

提督「軍人になって対人関係で後悔するとは思わなかった…」

第四「あなたには生涯ついて回る問題です。…行くなら、ドイツの艦娘を迎えてからにした方が良いですね」

提督「…向こうから拒否されるんなら、向こうは帰りたがるよな?」

第四「諦めなさい、手遅れです。それとも極悪人のレッテル貼られますか?」

提督「……はぁ……」

484: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/30(月) 20:34:26.85 ID:rlecWyCz0
提督「…因みにお前の所には?」

第四「来ません。主任も同じくです」

提督「…第一は」

第四「来るそうですが、詳しくは知りませんよ」

提督「待て、何でお前の所に来ないのに第一に来るんだ」

第四「戦力の拡充では?ここと第二は充分な戦力を持っていますし」

提督「…元帥はどうだ?元帥の所なら練度も高めやすいだろ」

第四「確かに来るそうですが、そもそも戦力の拡充は主目的ではありませんよ」

提督「じゃあ何が目的だ?」

第四「ドイツは妖精が少ないそうです。恐らくは設計関連の話でしょう」

提督「…技術力はあるから設計図位残せるだろ」

第四「日本の妖精とドイツの妖精では段違いとかで、難しいそうです」

提督「じゃあ何で艦娘が作れた?」

第四「その少ない妖精が集まった結果、と言った所では?」

提督「…ただの技術保存か…改造はこっちでか?」

第四「その辺は妖精さん次第ですね」

提督「…そもそも何で俺だ?」

第四「それに足る戦果、ありますよね?」

提督「………はぁ………」

485: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/30(月) 20:43:34.80 ID:rlecWyCz0
~第三鎮守府・資料保管室

提督「…」ガサゴソ

古鷹「…ありませんね」ガサゴソ

提督「紙切れ一枚ここから探してんだからな…これは、違うか…」ガサゴソ

古鷹「…あっ、ありました!多分、これであってると思います」

提督「あったのか…本当だな。…いやちょっと待てコラ」

古鷹「えっ?な、何か…」

提督「違う、これには場所が書かれてない。…多分他にも来てるな」

古鷹「…また、ですか?」

提督「いや、多分決まったのは最近だろうから…この辺からだろ」ガサゴソ

古鷹「…」ガサゴソ

提督「…ねぇな、今日の書類は…叢雲に任せてるか、なら今日か?」

古鷹「…何故今日に通達される事を知っていたのでしょう?」

提督「あいつ書類は見てから始めるからな、そっちで見た後に俺が来たのかもしれん」

古鷹「なるほど…では、叢雲さんが知っていそうですね」

提督「だろうな。…悪いな、出迎えしてくれた直後に薄暗い所に直行した」

古鷹「大丈夫ですよ、気にしてません」

486: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/30(月) 20:50:59.18 ID:rlecWyCz0
~執務室

提督「叢雲、入るぞ」

叢雲「お帰りなさい、…またろくでもない事?」

提督「…多分間違ってないが…その前に書類で聞きたい事がある」

叢雲「何かしら」

提督「ドイツの艦娘がどうこう、って書類あるか?」

叢雲「ああ、これね?」ペラッ

提督「やっぱ来てたか…あ、間違いなくここだな」

叢雲「あなたから見たら、多分地獄の訪れに等しいんでしょうね」

提督「出来れば今すぐにでもかなぐり捨てたい位にはな。…全く」

叢雲「諦める、という選択肢は無いの?」

提督「妥協する、しかねぇんだよ畜生め」

叢雲「人が増える事を拒否するのは、私には良く分からないわ」

提督「対人関係ってのが嫌いな人間は一定数いるんだよ、現に目の前に」

叢雲「逆に増やし倒せば?いっそ強くなれるかもよ」

提督「胃に穴が開くから却下だ」

叢雲「そんなに弱くないでしょうに」

487: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/30(月) 20:51:35.90 ID:rlecWyCz0
~執務室

提督「叢雲、入るぞ」

叢雲「お帰りなさい、…またろくでもない事?」

提督「…多分間違ってないが…その前に書類で聞きたい事がある」

叢雲「何かしら」

提督「ドイツの艦娘がどうこう、って書類あるか?」

叢雲「ああ、これね?」ペラッ

提督「やっぱ来てたか…あ、間違いなくここだな」

叢雲「あなたから見たら、多分地獄の訪れに等しいんでしょうね」

提督「出来れば今すぐにでもかなぐり捨てたい位にはな。…全く」

叢雲「諦める、という選択肢は無いの?」

提督「妥協する、しかねぇんだよ畜生め」

叢雲「人が増える事を拒否するのは、私には良く分からないわ」

提督「対人関係ってのが嫌いな人間は一定数いるんだよ、現に目の前に」

叢雲「逆に増やし倒せば?いっそ強くなれるかもよ」

提督「胃に穴が開くから却下だ」

叢雲「そんなに弱くないでしょうに」

488: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/30(月) 21:03:26.65 ID:rlecWyCz0
おぅ、ミスった…


~鎮守府正面・海付近

提督「…肉眼は無理、双眼鏡でも無理、と」

駆逐悽姫「ンー、ミエナイ」

提督「まあ当たり前っちゃ当たり前だな」

駆逐悽姫「イッショニ、デカケル?」

提督「出掛けるって程にのほほんとしちゃいないがな」

駆逐悽姫「ナニヲスルノ?」

提督「そうだな…とりあえず個人的な欲求が第一、後は仕事が第二って所か」

駆逐悽姫「…ヤッツケル?」

提督「俺は深海悽艦を敵と見なしてないんでな、不必要に潰したりは無い」

提督「…必要なら迷わず殺す。…まあ、今回は多分無いだろうな」

駆逐悽姫「ジャア、ハナシアイ?」

提督「多分な。…流石に話も聞かず攻撃してくるのはどうしようもないから、その時は任せた」

駆逐悽姫「ワカッタ、ガンバル」フンス

提督(それほど脅威って訳でも無い…味方についてくれれば良いが…)

提督(…その前にドイツ艦娘何とかしないとな…)

489: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/30(月) 21:15:10.06 ID:rlecWyCz0
~中庭

夕張「あ、いたいた!」

提督「…俺か、何だ?」

夕張「軽巡洋艦の艦娘が少ないかな、と思いまして」

提督「…二人で足りるだろ」

夕張「えー、でもやっぱり2人よりは3人が…あ」

提督「金剛と翔鶴、忘れたとは言わせんぞ」

夕張「…じゃ、じゃあ正規空母艦娘増やしましょう!」

提督「軽空母が二人いるだろ、現状足りてる」

夕張「軽空母と正規空母じゃ向き不向きがあるんですよ?」

提督「…知ってるが、それでも増やす理由には足りない」

夕張「じゃあ戦艦です!戦艦は完全に1人ですよ?」

提督「ドイツから来るんだよ、割とすぐに。戦艦は建造資材が重たいんだ」

夕張「…あー、何かそんな事言ってましたね昼食の時に…じゃあ駆逐艦は」

提督「叢雲野分時雨で既に三人がいる。数は足りてる」

夕張「…潜水艦は」

提督「何がお前を駆り立てるんだよ…」

490: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/30(月) 21:22:27.19 ID:rlecWyCz0
夕張「えー、だって賑やかな方が楽しいじゃないですかー」

提督「鈴谷曰くここは賑やかなんだと。割と前に出る鈴谷がそう言うんなら賑やかなんだろ」

夕張「…確かにそうですけど、少ないよりは良いですよ?」

提督「まあそれは間違いないが…」

夕張「逆に聞きますけど、何でそんなに建造渋るんですか?」

提督「人が増えんのが嫌なんだよ」

夕張「何でですか」

提督「対人関係が得意でないからだが」

夕張「人間嫌いとかでなく?」

提督「それなら友人なんていないと思うが」

夕張「…なーんか納得出来ないですね」

提督「そもそもここに男は俺だけだぞ、疎外感凄まじいんだからな」

夕張「割と距離取ってますけど、提督がですよね?」

提督「そりゃそうだ、向こうに要求出来るか。…何が言いたい」

夕張「…提督の人間嫌いを何とかしてみたいと思ったんですよ」

提督「さっき否定しなかったか?」

492: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/30(月) 21:34:14.66 ID:rlecWyCz0
夕張「だったら野分ちゃんを助けたのは何でですか?」

提督「関わったからな」

夕張「関わったから、だけですか?」

提督「…俺は思い付かん、お前は何があると思ってる?」

夕張「提督が優しくて、理由無しに助けたかった、とかですね」

提督「…優しい人間は人を興味を理由に侮蔑したりしないと思うが」

夕張「何をしたかは時雨ちゃんに聞きました、怒った理由も」

提督「…続けろ」

夕張「優しい人のそれじゃないですか。…人は信用出来ませんか?」

提督「他人だぞ?」

夕張「他人だから信用するんです。…提督は疑いすぎなんです」

提督「…、…」

夕張「ほら詰まった。…これでも古株なんですから、分かります」

提督「…」

夕張「少しで良いから、信用してみません?少なくとも私達は裏切ったりしませんよ」

提督「…」

夕張「…別に、答えが欲しい訳じゃないですけど。出来たら信じて欲しいです」

提督「…」

493: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/30(月) 21:44:49.41 ID:rlecWyCz0
提督「…俺はどうすれば良い」

夕張「態度を改めるとかじゃないですよ、要は心の持ちようです」

提督「心の持ちよう、って言われてもな。考えて喋ってまともにやれた試しは無いぞ」

夕張「そう言うのでもなくて…まあとにかく、今すぐ何とかしろって訳じゃないですから」

夕張「これから変えていけば良いんです、変われるんです」

提督「…説教か」

夕張「特に考えてませんでしたけど、まあ説教です」

提督「説教か、辛いな」

夕張「説教ですから。…でも、提督にとって悪い事じゃ無いでしょ?」

提督「…まあ、多少は」

夕張「心機一転、とは行きませんけどね。…考え、少しは変わりました?」

提督「予想外にな。…まあ、何だ」

夕張「やっぱり辛いですか?」

提督「…いや、これはこれで悪くない」

夕張「じゃあ続けましょ!…手始めに建造で!」

提督「…いや流石に騙されんぞ、何となく思ったが要するに妖精が作れない装備が見たいんだろ」

夕張「むあー!?何で分かるんですか!」

提督「やっぱりか。…じゃあ、もう一度面白い処刑でもしようか?拒否権は無いぞ」

夕張「やめてー!開幕から即死条件満たしてプレッシャーかけるのはやめてー!」

499: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/31(火) 20:14:41.52 ID:jwhiON7U0
~執務室

提督「……遠いな」

叢雲「何が?」

提督「いや、こっちの話だ」

叢雲「…また何かする気?二度も行方不明になったらそれこそ怪しまれるんじゃない?」

提督「今回は無い、仕事を名目に動けるからな」

叢雲「あら、そう?なら良いけど」

提督「そう言う事だから、駆逐悽姫連れてくぞ」

叢雲「何がそう言う事だから、よ。何処に行く気か知らないけど、流石に無理でしょ」

提督「夜中なら問題無い、体色の関係で夜中に潜ればまず視認はされんしな」

叢雲「…その内バレるわよ?」

提督「バレたらバレたで、研究とか言えば良いだろ。実際それもついでに無い訳じゃない」

叢雲「夜中に出る理由は?」

提督「いくら友好的でも騒ぐ奴はいるからな、配慮だ」

叢雲「随分と自己中心的な配慮ね」

提督「人の為になってるんだから問題無いな」

500: ◆MZjDGNA8nw 2015/03/31(火) 20:24:18.96 ID:jwhiON7U0
提督「…取り敢えず日中に一度見とくか」

叢雲「私達がね。昼間から海上には出せないわ」

提督「色んな意味でな。写真撮っといてくれ」

叢雲「そのつもりよ。けど、誰を出すの?」

提督「少なくとも偵察機が使える奴が一人は必要で、護衛に一人二人って辺りか」

叢雲「写真はどうするのよ?」

提督「駆逐艦位に足が速い奴に任せる。…そう言う訳で、頼んだ」

叢雲「私ね、任せなさい」

提督「後は…時雨を対空要員にして、偵察機は…鳳翔に任せるか」

叢雲「何だかんだで錬度が一番高いものね」

提督「時間使えばそうなる。…必要な情報、姿形と戦力が分かったらとっとと帰る、だ」

叢雲「…本当に人を襲わないのよね?」

提督「エイプリルフールは大分前だからな、多分信用して良いだろ」

叢雲「軍隊で嘘は御法度だけどね」

提督「ごもっとも。…終わりにして飯行くぞ」



提督「提督が鎮守府に着任するそうで」後編





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